フィッシングシューズに用いられる靴底では、フエルトスパイク底が最強と言われている。
しかし、以前から疑問には思っていたのだが、スパイクならまだしも、フエルトって何の意味があるのだろう?実際に釣り場へ足を踏み入れて、フエルトが機能しているという実感が全然無いんですけど・・・(;’∀’)
それどころか、サーフを歩いた時、フエルトの目地に砂が詰まって足が重くなるし、付いた砂が大量に落ちて、車の中が砂だらけになるし。ツルッツルのテトラに乗ったところで、フエルトなんてそんなにグリップ利かないよね。
更に、岸際に海苔が繁茂している場所を歩いた後に、車の中に入れておいた時の・・・あの強烈なニオイ!あのニオイは強烈すぎて、ウチの家族からはかなりの批判が出るのよね!(-_-;)
フエルト底は渓流では多少機能するが・・・
渓流の場合・・・
川中の石の表面に生えている苔は、早い水の流れの中で生えている為か、生え方は浅いので、確かにフエルト底で引っ掻いても剥がれやすい。
出典:Wikipedia
それは、アユが苔を食べる際、アユの歯で苔が容易に剥がれる事からも、容易に想像はできると思う。
確かに、川の中で歩く分にはフエルト底のグリップは利くが、それはフエルト底の目地に何も付着していない、最良の状態の時だけ。
渓流での歩行は、岩や石の上ばかりでなく、当然のことながら土や砂などの上も歩く。一旦フエルト底の細かい目地に砂や土等が入ると、足元の重量が増すだけでなく、フエルトのグリップなんぞは全く機能せず、逆に滑りやすくなるのだ。
ましてや海でのフエルト底なんて、全く意味なし!
更に問題は海での使用。
磯場やゴロタ,岸際がテトラ等コンクリートで形成されている場所では、フエルトスパイク底がよく用いられる。
しかし、やはり淡水で述べたデメリットと同様、フエルトの目地に土や砂地が入ってしまうと、途端に滑りやすくなる上、足元の重量が増すので、歩きにくい。
表面がツルッツルのテトラポットや捨石だと、フエルトもスパイクも接地面積が少ないためにグリップが利かず、滑ってしまうことが多い。
その上、岸際に海苔が繁茂している場所では、スパイクは効果があるが、フエルトなんて全く機能しない。淡水に繁茂している苔と違って厚みがあるため、フエルトで引っ掻いたところで、表面が削れるだけで、下地からはほとんど剥がれないのだ。
更に、グリップが機能しない上、更にフエルトの目地に海苔が入り込んだままで車内に入れると、車内中に悪臭が蔓延する。
海でのフエルト底使用は、「百害あって一利なし」と思っているのは、オレだけだろうか?
フエルトラバーピンスパイク底が最強!だと思っていたが・・・
そこで、過去記事でも挙げたように、フエルトスパイク底へグリップ力のあるラバーを局所的に搭載した、シマノのフエルトラバーピンスパイク底が万能で最強の靴底だと思っていたのだが・・・
先の釣行時、ツルツル表面の捨石へ踵から入った際、ラバーのない箇所のフエルト面から接地し、その捨石が斜面だったためにツル~っと滑って、危うく海へ落ちそうになった。
いずれにせよ、「フエルトは意味なし!」との結論に至ったのだから、もうフエルト底なんて必要がない。
それならば・・・
フエルト底にプラスティディップ処理がおススメ!
先日の記事で紹介した、プラスティディップ。本来は、工具等のグリップに滑り止め機能を付与するためのモノ。
既にウェーダーのフエルトスパイク底にも塗布してみたが、経過は良好!もうフエルトなんて必要ないのだから、フエルトラバースパイクシューズにも処理してしまえ!
通常のゴム底にもプラスティディップ処理はできるのだが、フエルトの方が食いつきが良いため、一旦塗ったら剥がれにくくなるので、フエルト底に塗るのがおススメ。
※プラスティディップの具体的処理方法については、こちら!
実際にフエルト底にプラスティディップを塗布した靴底で歩いてみると良く分かるのだが、素材が柔らかいために大きい接地面積が得られ、グリップ力が増大する。それでいて、更に砂浜や土の上を歩いた後でも、軽く払うだけで砂や土が靴底にくっつかないので、非常に歩きやすい。
だから、砂浜を歩いた後にツルツルのテトラに乗っても、すぐにグリップが機能し、滑らない。
その反面、当然のことながら、苔や海苔のある場所ではプラスティディップのグリップ力は機能しないため、そのような場所ではスパイクピンを有効に使えばよい。
したがって、フエルトスパイク底にプラスティディップ処理をして、(プラスティディップ+スパイク)底にすれば、渓流でも海でも使える、コレこそが万能で最強のフィッシングシューズとなる。
先日、ウェーダーのフエルトスパイク底に塗布し、ゴロタや砂のサーフを中心にいろんな場所を歩いてみたが・・・もうこれだと確信。滑らない上に、足どりが軽いのだ。
まとめ
そもそもこのプラスティディップ、工具等のグリップへの滑り止めとしての利用が本来の目的である。故に滑っては困る箇所ならどんなものでも応用可能なのだ。
フエルトスパイク底にプラスティディップを3~4回ほど重ね塗りするだけで、飛躍的なグリップ力を得ることができる。塗布後、ドライヤーによる熱風を当てれば5分程度で固まるので、簡単お手軽、すぐに処理ができる。
今回はフエルトスパイク底へプラスティディップを塗布したが、通常の靴底にも応用ができる。通勤に使用している靴や、子供の通学に使用している靴の底に塗るだけで、雨天での転倒を未然に防ぐことができる。
表面に苔や海苔が無く、石やコンクリート表面むき出しの場所のみを歩くのであれば、以前の記事でもご紹介したハイパーVシューズ。
更に土や砂,海苔や苔のある複合的な場所をあるくのであれば、この(プラスティディップ+スパイク)底。
この2タイプさえあれば、ほぼ全ての釣り場に対応できると断言してもいい。
まずはお手持ちのフエルトスパイク底のシューズにプラスティディップ処理を試してみてはいかがだろう?お手軽で、処理は簡単。しかもフエルトスパイクを上回る万能性,ブリップ力へ飛躍的にバージョンアップ!
試してもらえれば、絶対に納得していただけると思うよ!是非ともやってみて! (^^♪
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