以前から気にはなっていたエギのカンナ交換。
ルアーはスプリットリングを介してフックが接続しているので簡単に交換ができるが、エギとなるとそうはいかない。
カンナの交換がワンタッチでできるようなエギが開発されても良さそうなものだが。
カンナがダメになるより先に、根掛かりでロストする方が多いからなんだろうね。
オレの場合はあまりエギングってしないこともあるが、ここ数年はエギを根掛かりでロストしたことがない。
根掛からないコツを覚えたのもあるし、根掛かってしまっても強めのラインシステムを組んでいるので、ほとんどがカンナを伸ばしてエギを回収できている。
そうなると、やはりカンナを自分で交換できるようにしたい。
長く使っているダートマックス。カンナがサッビサビ。
サーフエギングで多用していたので、先端が丸まっていたりもする。
もうフックも取れちゃうし。
カンナはボロボロでもボディはまだ使えるので、せっかくだからカンナ交換にチャレンジしてみましょうかね!
カンナ交換に必要なもの
カンナ交換に必要なものは以下の3つ。
熱湯
熱湯は古いカンナを外すために必要。
カンナの接続部分は熱を加えることで接着部分が軟化し、容易に外すことができる。
ドライヤーでもできないことはないが、やってみると逆に面倒。
熱湯の方が勝負が早いので、熱湯での処理を個人的にはおすすめ。
交換用カンナ
交換用カンナの種類って、インターネットで探してみたけど意外にない。
調べた結果、墨族のエギを販売しているハリミツのものか、エギなどのハンドメイド用品を販売しているナカジマのものかの、ほぼ2択になる。
ハリミツはものがしっかりしてそうだが、2本のカンナセットで600〜800円と高価なのと、軸とカンナがすでにセッティングされているので自由度が低い、あまり流通していない、この3つが難点。
一方、こちらのナカジマのものはAmazonでも4個入りで200円程度と、とにかく安い。
また軸とカンナが別パーツとなっているので、カンナ1段や2段にするのもこれさえ買っておけば応用できる。
極め付けは、比較的釣具店にも置いてあること。
そのため、今回はナカジマのものを用意してみた。
2液性エポキシ接着剤
接着剤は、2液性のエポキシ系のものを準備。
今回はホームセンターで200円くらいのものを購入したが、2液性のエポキシ接着剤であれば、百均のものだろうと大丈夫。
2液性のエポキシ接着剤は、混ぜる手間と硬化に時間がかかるので、同じエポキシ接着剤でも1液性の方が楽と考える人もいるだろう。
1液性のエポキシ接着剤は耐熱性に優れているという利点はあるが、その利点が逆にカンナを再度交換する際には仇となってしまう。
あと、「瞬間接着剤の方が早く着いて簡単じゃん!」と思う人なんかもいるかもしれない。
確かに瞬間接着剤の方が硬化が早いし強力ではあるが、粘性が低いので、今回のような隙間を埋めつつ接着するものには向いてないかなと。
さらに瞬間接着剤は水や衝撃に弱いのも難点。
やはりエギのカンナ取り付けには、2液性のエポキシ接着剤が最適。
ここは余計なことを考えず、素直に2液性のエポキシ接着剤を用意しよう。
カンナ交換の手順
古いカンナを外す
まずは、古いカンナの外すのから。
まずは熱湯のなかにエギのカンナ部分を浸す。
数分なんて浸す必要はなく、30秒もせずに浸しておけば・・・このように、プライヤーで容易に引き抜ける。
そして、カッターでボディに付着している接着剤カスを取り除いておく。
接着剤の準備
まずはエポキシ接着剤の準備から。
エポキシ接着剤は、A液とB液を等量を混ぜ合わせる。
この混ぜ合わせが甘いとしっかりと硬化しないので、ここは念入りに混ぜ合わせる。
軸をエギ本体へ接着
やってみると分かるが、付属している軸はかなり細めであるため、ほとんどのエギでは軸を刺すとスッカスカ。付属のカンナに刺すのでさえもスッカスカ。
軸とエギの穴の隙間を埋めるよう、軸にたっぷりと接着剤を付けて差し込む。
隙間のスッカスカ加減が不安な方は、軸にPEラインなどを巻いて隙間を埋めるのも良いかもしれないね。
カンナの取り付け
こちら側の軸へも接着剤をたっぷり付けて・・・
カンナを差し込む。
カンナからはみ出た余分な軸はニッパーで切除。
切除した軸の断面と軸とカンナの隙間を接着剤で埋めて、あとは固まるまで放置。
夜に交換作業をして、朝には完全にガッチリと固まる。
2段フックにしたければ、カンナを重ねるだけ。
そしてこのように、互いのフックを交互になるようセットすればOK。
作業で注意すること
ここで使用した軸の素材は、ガラス繊維に樹脂で固めたFRPのような素材。
そのため、ニッパーやカッターなどで切断したときに細かいガラスの繊維が出てくる。これが指や手に付いたことでチクチク感が出ていたのだ。
これが手だからまだ良かったが、このガラス繊維が空中に舞って呼吸で肺の中に入ってしまったらどうなるか?
アスベストのような健康被害が出る可能性すらある。
だから、少なくとも軸を切断する作業をするときは、少なくともガラス繊維を吸わないように換気を良くするとか、マスクをするなどの対策をした方が良いと思う。
手に付くのも嫌ならば、ディスポタイプの手袋をしても良い。
ここについては、実際にやってみて感じたことであるので、やるやらないはご自分の判断で。
まとめ
以上、エギ交換を実際にやってみた。思っていた以上に簡単にできた。
ちなみに前回はダートマックスの記事をアップしたが、ダートマックス用の替カンナがあるかをエコギアへ問い合わせたところ、やっぱり用意はないとのこと。
まぁ、カンナ交換する人は少ないから売れないんだろうね。
しかし、上記のナカジマのカンナパーツは安いから、カンナが錆びて現役引退していたエギがあれば、是非ともチャレンジしてみてはいかがかな?
コメント