シマノリールの防水機構には、XプロテクトとXシールド,コアプロテクトの3種類が存在している。
一方、ダイワリールの防水機構は、マグシールドの1種類のみ。
ダイワはマグシールドだけなのでまだ理解しやすいが、シマノの防水機能については、それぞれがどう違うのか、理解してる? (・・?
種類によって防水の程度の差などあるのだろうか?なぜダイワのように1種類で統一しなかったのだろうか?
オレが愛用しているツインパワーXDはXプロテクト搭載だが、他のXシールドやコアプロテクトの防水機能と何が違って、何が良いのだろうか?
もっとも、やっかいな海水の侵入を完全に防いでくれるのであれば、どの機能であろうがどうでも良い。
しかし、XプロテクトとXシールド,コアプロテクトと3種類も防水機能があるということは、それぞれに良いところがあるのだろう。この際だから、直接シマノに問い合わせ、いただいた回答をもとに説明したいと思う。
コアプロテクトとは?
コアプロテクトの基本は、撥水機能。
コアプロテクトの撥水処理による水玉形成効果によって微細な隙間があっても水の浸入を抑制が可能。
それにより、可動部の回転抵抗を増やさずに防水効果を向上させているようだ。
コアプロテクトの基本性能である撥水処理について解説している動画↓
英語での解説だが、動画を見れば具体的なコアプロテクトの撥水機能のことが理解できるだろう。
コアプロテクトの搭載箇所は、ローターとボディ間にあるストッパーベアリング,ラインローラー,ボディの3か所。
ストッパーベアリング
ラインローラー
ボディ
黄色で示した箇所が撥水処理部分。赤色で示した箇所が特殊グリスによるシーリング部分。
可動部分は動きを妨げない非接触シーリングによって、摩耗せずに長期間の防水性能の維持が可能。
ボディのアワセ部分もフラット化することで、水が入り込む隙間を与えないような設計としている。
Xプロテクトとは?
一方のXプロテクトの基本は、ラビリンス機能により、可動部への水の侵入を防ぐためのもの。
「ラビリンス」とは、迷路や迷宮という意味。要は迷路のように隙間を複雑にすることで、可動部に到達するまでの水の侵入を防ぐというものである。
Xプロテクト搭載のリールには、コアプロテクトの撥水機能が備わった上に、可動部である箇所にはラビリンス機能を加えることで、さらに内部への水の侵入を防ぐというわけ。
要は、二重で水の侵入対策をしているというわけ。
Xシールドとは?
Xシールドは、SW(ソルトウォーター)シリーズのリールに備わっている機能。
Xシールドは、コアプロテクトやXプロテクトとは機構が異なっており、ボディやフタ合わせ面,スプールやドラグノブ接触部など、随所に強力なシーリングを施した機構。
SWシリーズは、磯場やオフショアなど、海水をもろに被るようなことを想定しての機構なのだろう。
海水を直に被る頻度が多いため、撥水機能やラビリンス機能だけでは防ぎきれないことが多い。
そのため、コアプロテクトやXプロテクトよりも強力なシーリング機能であるXシールドで海水を防いでいるのだろうね。
まとめ
以上、シマノからの回答をもとに、シマノリールの各防水機能を分かりやすく説明してみた。
要するに、シマノの場合、使用する場面に応じた防水技術を適応させているということなのだろうね。
いろんなケースがあるため、一概には言えないと思うが、大まかに単体機能での防水性能を対比すると、以下のようになると思う。
コアプロテクト
シマノリールの防水システムは、これら3つの機能の組み合わせにより、リール内部への水の侵入防止を強化しているということのようだ。
シマノリールの仕様一覧表でも確認できるので、ご自分のリールや、購入を検討しているリールの仕様を確認してみてはいかがだろうか?
リンク:
シマノソルトウォーターリール仕様
※画像はシマノHPより引用
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