【鮎ルアーで釣れない人へ】タックルからルアー,ポイント選択,攻め方までも解説

キャスティング鮎。ルアーによる鮎釣り。

一昨年あたりから、相模川での鮎ルアーを始めたが、これが釣れないどころか、アタリすら得られなかった。

相模川では何度かトライしたものの、現地まで行くのに時間はかかるし、日券だってバカにならない。

近年は、せっかくの休日に行っても渇水等で条件が悪かったりでコストパフォーマンスがすこぶる悪く、だいぶ足が遠のいてしまった。

そんな中、鮎ルアーが可能な場所はさらに拡大し、今年から酒匂川でも鮎ルアーが解禁。遠出をせずとも鮎ルアーが可能となった。

そんなこともあり、今年は鮎ルアー熱が再開。

そして6月1日の酒匂川の鮎解禁日。

解禁日ならさすがにボウズはないだろうと、気合を入れてやってみたものの、これが見事なまでのノーヒット。かすりもしない。

その一方、釣れてる人は釣れているみたいで、話を聞いてみたところ、どうやら岸際のコンクリート護岸に付着した見え鮎を釣っているようだ。

そこで真似して狙ってみたものの、ルアーを通すと鮎の群れが逃げていく始末。

自分には鮎釣りのセンスが無いのか?

狙い方が合ってないのか?

たまたま釣れないコンディションが続いているのか?

もう、鮎ルアーの何が正解だか、分からない!

そんなことを悩みながら、たまたま通った近隣の小規模河川を見ていると・・・15センチくらいの魚体の群れを発見。

おい・・・コレってもしかして鮎じゃね?

普段は釣り人がいないような、水量も少ない河川だが、鮎っぽいのがいっぱいいる!

川縁に降りて底石を見ると・・・たしかに鮎の食み跡がたくさんある!

そして、実際に鮎ルアーを試してみると・・・

おぉ、やっぱり鮎!釣れた!

鮎ルアー、釣れるじゃん!!

漁業権の発生しない河川なので、余計なお金がかからないし。これはイイ!

【参考記事】

それからというもの、時間が少しでも空いたら、近所の河川で鮎ルアーをやりに通うようになった。

しかし・・・最初の一匹からが、これまた苦難の連続。

最近では、連日の猛暑で減水状態。アカ腐れやアオノロが多く、鮎の好むようなアカはごく限られたポイントに存在。

シーズン初期に見られた明確な食み跡もなくなったため、流れのあるアカの付いた石周りや、わずかに深いポイントを集中して狙っている。

流れがあるといっても、そこは小規模河川、それでもせいぜいチャラ瀬程度。

ただ、全体的に浅いだけあって、偏光サングラス越しに鮎の姿は確認できる。

よって、ほぼサイトフィッシング状態で、鮎の状態を観察しながらの試行錯誤を繰り返している。


最近では、釣れるサイズも20センチ以上、引きも強くておもしろい。

そんなキャスティング鮎だが、この不肖ゆたりなのように釣れない人、じつは多いのではないだろうか?

youtube動画では皆簡単に釣れているが、やってみるとそうでもないといった方は意外と多いと思う。

そこでこの不肖ゆたりな。試行錯誤を繰り返しつつ、現時点で実施していることや分かったことなどを報告していきたい。

キャスティング鮎をやってみた印象

バラシが極端に多い

ルアーを食わせて釣るのではなく、オトリの習性を利用した釣りとはいえ、基本はスレ掛かり。

そのため、バラシが非常に多い

後にも述べるが、ボトム付近へルアーを通す釣りのため、針先が石に当たって鈍ることでのバラシもある。

また、オトリ鮎を利用した友釣りでは、オトリ鮎と掛かった鮎が互いに違う方向へ泳ぐことでフッキングするわけだが、鮎ルアーの場合はそこまでのフッキングが成立しにくいのも、バラシが多い要因となっているのだろう。

根掛かりが多い

鮎ルアーではボトム付近へルアーを通すため、根掛かりが多く、とても針先が鈍りやすい

先にも述べたが、針先が鈍ってのバラシが他の釣りに比べて非常に多いので、針(仕掛け)の頻繁な交換は必須。

根掛かり自体は、ラインテンションを緩めてルアーを川の流れに素直に流せばほぼ外れるので、ロストとなることは少ない。

ただ、中にはそれでも外れない根掛かりもある。

その場合は、ポイントまで入って手で外すか、深場や流速があって立ち入るのが危険な場合は強引に引っ張って外すしかない。

意外と釣れない

鮎ルアーは、意外と釣れない

ルアーを通せばすぐにアタックしてくることもあるし、ルアーが見切られているのか、平然と近くを泳いでアタックしてこないことも多々ある。

その日の条件や時間帯によってアタリが集中する時もあるし、逆にまったく反応がないことも。

この釣り、意外にも奥が深いなぁと実感。

アタリは明確

鮎はソルトのルアーターゲットと比べるとサイズが小さいためにアタリが分かりにくそうな印象があるが、じつはアタリがかなり明確

鮎がルアーにアタックすると、「カツン!」とした明確な振動が手元に伝わる。

ただ、このアタック時点で掛針に掛からないことも多く、先にも述べた通り掛針仕掛のセッティングが釣果を大きく左右する。

もちろん、この釣りは基本がスレ掛かりなので、魚体以上の引きを感じさせてくれる。

それこそ、20センチを超えると、ビックリするくらいのアタリを感じさせてくれる。

キャスティング鮎のタックル

では、キャスティング鮎のタックルについて。

タックルは基本、なんでもいいと思っていた・・・が、やってみるとじつはそうでもないことが分かった。

特にロッド。

ロッドによって釣果の差が出ることは間違いない。

ロッド選択が、意外と重要

最初の頃は「タックルなんて何使ったって同じだろ!」とタカを括っていたが、後にロッド選択が釣果を左右することにようやく気づいた。


このように、釣れた時の針の掛かりどころをみると、背掛かりでも皮一枚くらいの微妙な掛かり方をしていることがほとんど。

先ほどもバラシが極端に多いと述べたが、身切れによるバラシも多いのではないかと思い、メバルロッドも試してみた。

【タックルデータ】
・ロッド: ペズ86UL+(テイルウォーク)
・リール: ’19セルテートLT3000XH(ダイワ)
・PEライン: Tx8(デュエル) 1.0号
・リーダー: シーガーFXR船(クレハ) 4号

使ってみると、明らかにやり取りの途中でのバラシが極端に減った。

掛けたときにティップが追従、ロッド全体で魚の引きを吸収するのだろう、バラシが少ない。

身切れが少なくなった分、キャッチ率が上がったという仮説も間違いなさそう。

今回は試していないが、さらにソリッドティップのメバルロッドなんかも良いだろうね。

ただし、メバルロッドだと、流れの強いところではやりにくい。

そういった場所では、メバルロッドより多少張りが強めのチニングロッドやシーバスロッドあたりを選ぶと良いだろう。

リールについては、使用するロッドに合わせたバランスで選択してもらえば、まず問題ない。

まぁ、だいたい2000番から3000番くらいが無難なところでしょう。

ラインシステムは、基本なんでもいい

一方のラインシステムは、基本はなんでもイイと思っている。

鮎だから細いラインを多用している人が多いが、あえてサーフと同じ太ラインを使っても、問題なく釣れる。

現在使っているのは、アーマードF+プロの1.0〜1.5号に、リーダーはフロロ4〜5号。サーフでのラインシステムをそのまま。

かなり太いラインシステムと思うかもしれないが、これは根掛かり対策にも有効。

針が根掛かりし、瀬の中を歩いていくには危ないような深く流れの速い瀬では、太いラインシステムで強引に引っ張って針を曲げるか、折って外すことができる。

細いラインシステムだと、貴重なルアーをロストしちゃうからね。

あと、軽い根掛かりをして、ラインテンションを緩めて外す場合、太いラインの方が川の流れの抵抗を受けやすいため、根掛かりを外しやすいというのもある。

もちろん、細ラインでも良いだろうが、別に飛距離を出す釣りではないので、じつは細ラインを使うメリットってそんなにないのかな〜と思っている。

キャスティング鮎の必須アイテム

偏光サングラス

鮎ルアーに必須なアイテムが、偏光サングラス

もうこれは絶対。

他の釣りでも偏光サングラスがあると快適さがアップするのはもちろんだが、特にこの釣りは偏光サングラスから得られる恩恵がとても大きい。

一つは、鮎のいるポイントを見つけるため。

偏光サングラス越しなら、川底の石の状態,水アカの付き具合の確認や、さらに食み跡や鮎の姿なんかも見つけやすい。

釣れ出すタイミングの時は、鮎が苔を食むときにギラっと腹を頻繁に見せるようになる。

さらには、自分の縄張りを行ったり来たりするのが頻繁に見えるときなんかもそう。

そういったタイミングを目視できるのも、偏光サングラスのメリット。

また、ルアーの泳いでいる位置の認識も、この鮎ルアーフィッシングではとても大事。

ルアーの位置がわかれば、意図したポイントへルアーを誘導することだってできる。

各社からリリースされている鮎ルアーの多くが、視認性を得るためにルアーの額や背中に蛍光色を付けていることからも、その大事さは明らか。

さらに立ちこむことが前提の釣りになるので、安全に水底を歩くためにも、足元を目視で確認できれば安全に川中を歩くこともできる。

このように、特にキャスティング鮎の場合、偏光サングラスによる恩恵は計り知れない。

ちなみに不肖ゆたりなが所有しているレンズカラーは、ライトスポーツトゥルービュー(いずれも、タレックス製)。

釣りでポピュラーなレンズカラーはトゥルービュースポーツになるが、個人的には自然な色合いが好みなので、この2つのレンズはかなりお気に入り。

ローライト時はライトスポーツ陽が上がった日中はトゥルービューとざっくり使い分けているが、どちらも快適な視界で、川の中もよく見える。

【タレックスのレンズカラー記事】

まぁレンズカラーは自分の好みのものを選んでもらえればほぼ大丈夫だが、とにかく偏光サングラスは絶対に必要だね。

タモ網

タモ網は、鮎専用のものがあるとやりやすいのは間違いない。

といっても、掛かった鮎を取り込むだけなら、トラウト用のを使おうが、なんでもいい。

自分の場合、湖で使う大きめのランディングネット↓を使っているが、取り込みにはこれで充分。

【参考記事】

では、なぜ鮎専用のものを勧めるか?

それは、取り込んだ後の魚の扱いが楽だから。

トラウト用のものは網が深すぎて、釣れた魚の針を外したりといった魚の扱いがやりづらい。

鮎専用のものは適度な大きさで、網の深さも浅いので、釣れた後の処理のしやすさは明らかにこちらが上。

これなんてイイんじゃないかな!

シーバスのランディングネットでおなじみの昌栄の製品でこれだけ安いんだから。柄の部分も折りたたみできるしね。

お小遣いに余裕があれば、鮎専用のタモ網をお勧めするね。

引き舟

次に、釣れた鮎を生かしておくための、引き舟

今の時点で引き舟は持っていないが、リリース前提であれば別に必要ない。

現時点では釣れてもリリースしているが、だいぶ釣れるようになってから持つのでも遅くはない。

別に釣果に左右するものでもないので、中古のものだって充分。

タックルベリーやヤフオクなんかにも中古で安いのはあるから、ボロくったって使えれば充分。

厳密には引き舟とは言い難いが、こんな友バッグなんかもイイんじゃないかな。

安いし、折り畳みができるし。これで充分でしょ!

掛針仕掛

そして、キャスティング鮎でもっとも大事だと思っている、掛針仕掛

この鮎釣りをやってみると、キャスティング鮎の釣果を左右するものは鮎ルアーよりも、掛針仕掛けによる差が大きい。

掛針は、針先が底石に触れて針先が鈍りやすく、それによってバラシも連発する。

基本はスレで掛ける釣りになるので、タダでさえバラシが多いのに、針先が甘いとさらにバラシは増える。

だから、掛針仕掛けや針の交換は必須。しかも、かなり頻繁に。

針のサイズや掛針仕掛の長さ,針の配置によって、掛かりやすさや根掛かり頻度も大幅に変わる。

オトリ鮎を使う友釣りの場合、アタックしてきた鮎が掛け針に掛かると、オトリ鮎と掛かり鮎がお互いに逆の方向へ泳ぐために掛かりが良いようだが、鮎ルアーの場合はそうもいかない。

いずれにせよ、鮎ルアーではソルトルアーフィッシング以上に針先を気にする必要がある。

まず最初に気に入って使っていた掛針仕掛が、ジャッカルのオリジナル「スペアフックセット」

仕掛けごと交換するのではなく、ワンタッチで針(蝶針)だけが交換できるというアイディア商品。



掛け針仕掛けって高価なだけに、針先が鈍ったら針だけ交換できるのはうれしい。

しかも、現場でワンタッチで交換できるので、とても楽。

ただしこのスペアフックセット、複数の替針も付属しているものの、頻繁に交換すればすぐに消費してしまう。

ジャッカルからは替針単体の販売がされていないので、似たような形状の針を通販で購入してみた。


手元に届いてから気づいたが、現状のものと比較するとかなりサイズが大きい。

まぁでも、「大きい方が掛かりが良いんじゃね?」とタカを括っていたが・・・

実際に使ってみると、これが思っていた以上に掛からず、掛かったとしても、高確率でバレる。

しかもすぐに根掛かりするので、針先がすぐに曲がってしまう。

あまりに掛からないので、便利なワンタッチフック交換可能な掛け針仕掛はひとまず置いといて、このバラシの多さの原因を探るべく次に試したのが、カツイチのチラシタイプ「トリプルチラシトンボ」


シングルの掛け張りが3本。針単体の重量は両掛よりも軽く、仕掛けが長い。

ハリスも1.0号。スペアフックセットの1.5号より細いので、絡め取るように掛かりが良くなるかもしれない。

このトリプルチラシトンボに替えてみると・・・






いままで掛からなかったのがウソのように、入れ掛かり。

さらにこのトリプルチラシトンボの特筆すべきは、長仕掛けなのに根掛かりが少ないこと。

よくよくパッケージを見ると・・・

先端の針だけサイズを小さくしている。

どうやらこれが効いているのかもしれないが、そんなんで変わるもんかね〜?

しかも、蝶針よりも針先が鈍りにくい。

まだ検証結果が出揃っていないものの、少なくとも流れの緩い場所ではトリプルチラシトンボに分がありそうだ。

川の流速と、針のサイズ,形状,重さ。あとは仕掛の長さ

ここらへんが、釣果や根掛かり度合を大きく左右するのは明らか。

掛針仕掛については、もうすこし検討の余地がありそうだ。

ゆくゆくは、自分なりの最適解を見つけていきたい。

友釣り師が狙えない竿抜けポイントを攻略可能

友釣りでは10メートルほどの長竿を使う。よって、立ち位置から半径10メートルの広範囲で攻めることが可能。

一方のショートロッドによるキャスティング鮎は、立ち位置からせいぜい2〜3メートルの範囲でしか攻めることができない。

しかし、逆に鮎ルアーだからこそ狙えるような場所だって存在する。

友釣りでは、岸際の小場所や障害物の多い場所は攻めづらく、こういった場所が逆に竿抜けポイントとなっている。

岸際、草がオーバーハングしている下。こんなところに鮎が多く潜んでいたりする。

こんな小場所こそ、鮎ルアーの出番。

実際に攻めてみると、20センチオーバーの良型鮎がワラワラと釣れる。

なので、「ルアーだからオトリアユよりも釣果が劣る」という考えではなく、「適材適所」と考えた方が良いだろう。

鮎ルアーの機動性を活かせれば、友釣り師たちがこれまで攻めきれなかったオイシイ場所だって充分攻略ができる。

「未開の地」を開拓できるわけだ!

キャスティング鮎の攻め方

ロングキャストは必要なし

キャスティング鮎では、リールを使うからといってロングキャストする必要はない。

むしろロングキャストすると根掛かりが多発するので、あまりオススメしない。

キャスティング鮎とはいえ、足元近くの鮎を狙うので充分釣れる。

鮎って足元近くでも普通にいるし、ナワバリへ踏み込んだとしても、その数分後には戻ってきたりするんだよね。

バシャバシャ歩いたら足元からは逃げるが、立ち込んでいるだけであればあまり気にしていないのかな〜と。

この釣りを始めるまでは、鮎って警戒心が強い印象があったけど、最近では、じつはけっこう大胆というか、細かいことは気にしていないのかな〜とも感じている。

基本は「ダウンの釣り」

鮎ルアーを川幅方向へキャストしてもすぐに流されてしまうので、あくまでも川幅方向は、立ち位置からロッドの長さまでの範囲でしか攻められない。

なので、基本は下流側を攻める「ダウンの釣り」と思った方がよいだろう。

キャスティング鮎の効率的な攻め方

鮎ルアーを使った、もっとも効率的な攻め方。

まず川に入ったら、偏光サングラス越しに鮎が溜まっているポイントを探す。

黒っぽい苔の付いた、大きめの丸い底石付近を目安に探すと良いだろう。

鮎が溜まっているポイントを見つけたら、その場所から少し下流へアンダーハンドキャスト。

そして、ルアーを徐々にポイントまで近づけ、ポイントに入ったらそこでルアーをしばらくの間留めておく。

どれくらい留めておくかは、その時の鮎の活性によっても大きく変わるので一概に言えないが、ルアーが入ったらすぐにアタックしてくることもあるし、数分〜数十分しつこく留めてようやくアタックしてくることもある。

そこらへんは、状況に応じて対処すれば良いだろう。

そして、反応がなければ、徐々に川を下ってポイントを探していく。

好ポイントであれば、複数の鮎が頻繁にポイントへ入ってきて入れ掛かりなんてことも。それこそ、ランガンする必要もないくらい。

釣り場やyoutube動画なんかでやたらとロングキャストしてトゥイッチしながら速巻きするのを見かけたりするが、それだと一瞬でポイントを通過してしまうし、なにより引っかけ的要素が強くなってしまうので、あまりオススメしないかな。

各社鮎ルアーのインプレッション

さぁ、ここでようやく、各社鮎ルアーのインプレッション。

キャスティング鮎が流行る前から鮎ルアーなるものは存在していたが、それらはいずれも従来の友釣りに適用したもので、キャスティングには使いづらいものであった。

数年前からリールを使った鮎釣りが研究され、各社でキャスティング鮎用のルアーがリリース。

現在は鮎ルアーは主に4社からリリースされているが、特徴もそれぞれで大きく異なり、使い勝手もかなり異なる。

ほとんどのものはポイントを選ばない万能タイプではあるが、中にはそれらでも攻めきれないようなポイントも存在するので、そんな限られたポイントを攻めるのに特化した鮎ルアーも今年あたりから出てきている。

以下は、じっさいに使ってみた鮎ルアーであり、自分なりの率直な感想を述べているので、ご参考まで。

エスケード,エスケードバイブ(パームス)

まずは、キャスティング鮎の先駆けでもあり、パイロット的な鮎ルアーである、パームスのエスケード

価格も抑えめで、構造もシンプル。現場でキャスティング鮎をやっているアングラーのほとんどがコレを使っている。

それにはそれなりの理由があり、じっさいに使うとよくわかるのだが、見た目の構造はすごいシンプルなのに、使い勝手はピカイチ。

もっとも目を引くのが、薄手で大型のリップ。

基板素材を使っているので、薄いけど軽くて強い。

しっかり潜ってボトムをコンタクトするのだが、頻繁にボトムコンタクトしてるのに削れないほどの丈夫さ。

エスケードを使い始めた頃はやたらゴツゴツとボトムをコンタクトするのでやりづらさを感じていたが、比較的緩い流れでも頭を下にしてしっかり潜るので、流れの強弱に対して汎用性が高いルアーであることがよく分かり、「ボトムを確実にコンタクトできている」シグナルでもあるので、最近ではあまり気にしなくなった。

泳ぐときは頭がしっかり下がり、お尻が浮き気味の姿勢を維持するので、掛針仕掛が鮎を描けるための適度な位置にくるので、ヒット率が高いようにも感じている。

そして、根掛かりしたとき。

エスケードはフローティングタイプなので、ラインテンションを緩めれば、川に流すことで、たいていの根掛かりは外れる。

そんな優れた鮎ルアーのエスケードではあるが、エスケードでも攻略が難しいのが、流れが急で水深のある場所

流れが強いとブリブリ泳ぎすぎるので、思うように操作ができない。

深場ではボトム付近まで潜りきれず、攻めあぐねることも多い。

それらに対応すべくシンカーを打ちたいが、他社の鮎ルアーにあるような、腹側にシンカーを取り付けられるアイが存在しない。

そこでパームスは、エスケードのこうした不足を埋めるべく、バイブレーションタイプの鮎ルアーであるエスケードバイブをラインナップ。

リップのあるミノーでは攻めきれない、速い流れや水深のあるところを攻めるのに開発された、鮎ルアー初のバイブレーション。

エスケードバイブは11g(Type1)18g(Type2)があり、状況に応じて使い分けることもできるが、使用するロッドのルアーウェイト範囲を考慮して選択することもできる。

エスケードバイブを使ってみたが、流れが速く水深のある瀬でも試してみたところ、川底に確実に届いき、しっかり泳いでくれる。

ロッドの上げ下げでレンジ調整できるので、思った以上に使い勝手が良い。

エスケードシリーズのミノーとType2さえ持っておけば、鮎が生息するほとんどの領域をカバーできると、個人的には思っている。

アユイングミノー95SS(ダイワ)

ダイワのキャスティング用鮎ルアーは2種類。

リップの小さいスローシンキングタイプのアユイングミノーSSと、さらにSSよりもリップが大きくてスローフローティングタイプのアユイングミノーSF

いずれも他社の鮎ルアーと比べてスリム形状、ボリュームは小さめ。

鮎がいるポイントは、流れの強いところから、緩い流れのところまであるわけだが、流れが弱くて大きな石の下流側の反転流を攻める際、フローティングタイプはフラフラ〜っと浮き上がってしまい、思うようにボトム付近を探れないなんてことも。

そんなところでも効率よく探りたいと注目してみたのが、ダイワのアユイングミノー95SS(スローシンキング)。

今回は、流れの緩い場所用にシンキングタイプのアユイングミノーSSのみを入手してみた。

確かに、流れの緩いところでは浮き上がりが抑えられるものの、そのままボトムまで沈むだけ。

リップも小さいために、強い流れでも引き抵抗は軽いものの、ほどよく泳いでもくれない。


スプリットリングを固定するマグネットなんかも内蔵しているが、砂鉄は付着するし、針もくっ付いちゃうしで、デメリットの方が多いように感じる。


さらに根掛かり防止のためのハリスキーパーなるものも装備されているが、実際に使ってみると、泳がせているうちに固定していたハリスがすぐ外れちゃうしで、そんなに効果はないかな〜と。

これはちょっと、期待はずれだったかな〜・・・

小さいルアーサイズの方が鮎の反応が良いときもあるだろうが、個人的には鮎ルアーでもボリュームのある大きいルアーで、大きい鮎をガッツリ掛けたい派なので、ダイワの鮎ルアーはそんなに魅力を感じないかな〜。

オトリミノー(ジャッカル)

また、流速への汎用性をもたせた鮎ルアーも登場。

それがジャッカルの鮎ルアー、オトリミノー

オトリミノーの最大の特徴は、この2つのラインアイ

この2つのラインアイを使い分けることで、流速に応じての使い分けが可能。

上にあるラインアイ「バイブレーションポジション」は、流れの速い場所で。

下にあるラインアイ「ミノーポジション」は、流れの緩い場所で。

・・・とまぁ設定されてはいるものの、実際に使ってみると・・・バイブレーションポジションで使うことのほうが多いかな。

ミノーポジションだとあまり深くまで潜らないので、バイブレーションポジションを標準時の使用としたほうが良いと思う。

正直、そんなに明確な差は感じられないかな〜。

そして、外観からの明らかな違いは、このジョイント形状

流れの速いところではブリブリ泳がず、ジョイント形状で流れをうまく受け流して艶かしく泳ぐ。

一方の、流れの緩いところでは、ゆったりと大きな泳ぎを見せてくれる。

ただし、このジョイント特有の泳ぎによって鮎のアタック率を上げているかは、はなはだ疑問。

ルアーそのものの使い勝手としては、エスケードのほうが上かな〜というのが、個人的な感想。

まとめ

以上、現時点で判明したキャスティング鮎について分かったこと、感じたことなどをを述べてみた。

今シーズンからは漁業権の発生しない近隣河川へ頻繁に通っているので、かなりのことが分かってきた。

最初の頃はアタリすらなく、「コストかけてまでやる価値はない!」と思っていたが、試行錯誤を繰り返しているうちになかなか奥の深い釣りであることを実感。

真夏に川に浸かって涼しげに釣りができるのも、この釣りの魅力の一つ。夏の釣りものが増えただけでも、嬉しい限り。

あっ・・・あともうひとつ、補足が。

ここでのルアーインプレッションには載せなかったが、DUOの鮎ルアー「流鮎(ルアユ)110F」について。

最初はリトルジャックのルアーのように「本物そっくり」を意識しただけのものだと思っていたが、最近では他のルアーではできないような攻めができるのではと睨んでいる。

そこらへんについては、もうすこし使い込んでみて、明確な結論が出た時点で本ブログにて報告したい。

キャスティング鮎は、やってみるとかなり面白い。

もうちょっと欲を出して、尺狙い・・・いってみようか!

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