すでに11月に入り、2023年も残りあと少し。
10月後半から急に気温が低下し、夜になると肌寒く感じるほど。
今年の総括をするにはまだ早すぎる感はあるが、振り返ると釣り場の駐車場やマナーの問題などもあり、ここ数年でもっともご近所サーフへ足が遠のいた年だったなぁと。
そのかわり、今年の夏は鮎ルアーに完全にハマり込んだ。
2020年から鮎ルアーのチャレンジを開始したものの、ファーストヒットはその3年後、今年の6月。
しかも、初釣果は相模川や酒匂川といった主要河川ではなく、「こんなところに鮎がいるの?」と思うような、どこにでもある近所の小規模河川。
【参考記事】
そこからは、鮎がいれば河川の大小問わず、ウェーダーを履いて鮎ルアーにいそしんだ。
ファーストヒットまでが長かったが、釣れてみると、これがまた楽しい。
30センチにも満たない魚ではあるが、サイズに似合わない強い引きが、とても魅力的に感じた。
鮎釣りの道具なんて、ルアーフィッシングの道具では考えられないほど高価なので、まずやることはないだろうとは思っていたが、鮎ルアーをきっかけに釣りの楽しみがまた一つ増えてとても嬉しい。
そこで今回は、この不肖ゆたりながそこまでして鮎ルアーにハマりこんだのか?
そんなことを振り返り、「鮎ルアーにハマった5つの理由」と、「2024年に向けての課題」なーんてのを語ってみようかなと。
鮎ルアーにハマった理由5つ
まずは、鮎ルアーにハマり込んだ理由が5つ。順に挙げてみたい。
手軽に楽しめる
この釣りは、友釣りのような重厚な準備をせずに「手軽」に楽しめるわけだが、この「手軽」には、自分の中では「3つの手軽」があると思っている。
それらを、具体的に述べていこう。
タックルが手軽
まず一つ目。タックルが手軽であること。
ここで言うタックルは、手持ちのルアータックルだけでなく、延べ竿でも鮎ルアーを楽しめちゃう。
一般的な大河川でおこなう友釣りではオトリ鮎に長い延べ竿が必要なわけだが、鮎ルアータックルなら川幅が3メートル程度の小規模河川でも、鮎さえいれば気軽に友釣りができちゃう。
特にロッドは、釣りをする河川の規模によって5フィート程度の短いものから、15フィート程度の長いものまで使えるので、ティップが硬すぎない限り、鮎ルアーではいろんなタイプのロッドが流用可能。
ルアーは各社から鮎ルアー専門のものがリリースされており、それらはたしかに鮎専門とあって、もっとも鮎釣りに適しているのかもしれない。
しかし、川の流れで泳ぎが破綻しないのなら、どんなルアーでも使える。やろうと思えば、バス用のルアーだって流用可能。
フックを外して掛針仕掛けを取り付ければ、すぐに鮎釣りができる。
カラーだって、鮎に似せる必要すらない。
掛け針以外は、他の釣りで使っているタックルを手軽に流用できるわけだ。
まずは気軽に始めてみたい人には、うってつけの釣りだよね。
場所が手軽
そして2つ目の、場所が手軽ということ。
この不肖ゆたりなにとっては、コレがいちばんドハマリした最大の理由でもあるかな。
人気の相模川、今年になって鮎ルアー解禁となった酒匂川など、鮎ルアーは漁業権のある大河川での釣りが主流となっているが、鮎ルアーの本当の魅力はそんなメジャーな河川だけでは語れない。
じつは、一般には見落とされがちな、どこにでもある小規模河川でも釣りが楽しめちゃうことにある。
今年は酒匂川の鮎ルアー解禁がきっかけにはなったが、初めての鮎ルアー釣果は、どこにでもあるような小規模河川。
しかも、100%天然もので、サイズも良好。
鮎は特別な魚ではなく、じつは海につながっている河川であればどこにでもウジャウジャいる。
川の大小の規模は関係ない。
水量の少ない河川の川底付近に頻繁にギラギラしている姿を見かけたら、とにかく鮎ルアーを試してみよう。
思いもよらぬ場所で、ルアーフィッシングができる楽しさを味わえることに気づくだろう。
手軽に釣れる
そして3つ目、手軽に釣れるということ。
ルアーフィッシングというと特別なテクニックが必要と思い込んでしまいがちだが、リトリーブで誘う一般的なルアーフィッシングと異なり、鮎ルアーは基本、川の流れに任せるタイプの釣りなので、川の流れさえあればリトリーブで誘う必要はなく、手元はほぼ止めておくだけでもオッケー。
しかも、さほどキャストする必要もなく、足元にルアーを流すだけでもオッケー。
手軽ではあるが、鮎ルアーフィッシングが単調な釣りというわけではない。
川の流れは一定ではなく、常に変化に富んでいるため、止めておいても勝手にアクションし、勝手に不規則に泳いでくれるので、これだけでも十分なアピールとなる。
もちろん、広範囲にキャストしてからのスローリトリーブでも、充分に釣れる。
とにかく、余計なテクニックを必要とせず、サクッと鮎が釣れちゃう手軽さが、この鮎ルアーフィッシングにはあるよね。
ポイントを絞りやすい
鮎ルアーといっても別に新しい釣法ではなく、基本は鮎の友釣り。
苔を食む鮎を狙うので、鮎が好むような苔が付く、石の周辺がいちばんの狙い目。
苔も、汚い苔のあるような流れの緩い場所ではなく、新鮮な苔が生えやすい、新鮮な水が常に供給されるような流れのある場所が最適。
また、鮎の隠れ家になりそうな草むらなどのヘチ際も良い。ルアータックルでこそ攻めやすいポイントでもあるね。
そして、水深もくるぶしくらいしかない浅瀬にもいるので、鮎の付き場を容易に目視で確認できる。
もちろん深場にもいるにはいるが、鮎ルアー初心者なら、こういった分かりやすいポイントに絞るのもアリ。
ただ、ポイントが絞れないからといって、釣れないかといえば、そうでもない。
鮎の付き場がわかりにくい河川でも、広範囲のスローリトリーブで、やる気のある個体に出くわすこともできる。
アタリ,引きが強い
そしてこの釣り、アタリ,引きが強いのも魅力。
釣れるまでは「鮎のアタリなんて小さくて分かるのかな?」と思っていたが、実際に掛けてみると、かなり明確。
掛からずともルアーにアタックしてきたときには「カツン!」と、ロッドティップが持ってかれるほどの明確な衝撃。
掛けてからの引きも、「たかだか鮎ごときがそんなに強いのか?」と思っていたが、基本はスレ掛かりなので、サイズの割に引きは強い。
川で釣りをしていると、かなりの激流でもすばやく上流へ泳いでいく姿をよく見るので、あんだけのサイズでも遊泳力はかなりのもの。
さらに鮎も20センチを超えれば、やり取りもかなりのスリリング。
ヒット後に水面を縦横無尽に走る様は、なかなかのもの。
川の流れによる抵抗も加われば、ロッドもかなり曲がる。
うまくやり取りしないと、ラインブレイクや身切れによるバラシが多発するほど。
そんな鮎の引きを楽しむには、メバルロッドや渓流トラウトロッドのような柔らかいロッドが最適。
鮎ルアー専用ロッドもあるようだが、別に専用ロッドでなく、こうしたロッドでも不足なく楽しめる。
意外と奥が深い
先ほども述べたように、鮎ルアーはサイトフィッシングも可能。
最初の頃は多少水深のあるところでないと釣れないと思っていたが、かなり浅いところでも鮎ルアーを楽しめる。
鮎は警戒心が薄いのか、意外と足元近くにいても普通に泳いでるし、一度ポイントへ踏み込んでしまっても、その数分後には元いた場所へ平気で戻ってくる。
また、コンディションさえ良ければ連発することはあるが、ダメなときはからっきし。
時期や時間帯によって、鮎のやる気にムラがあることにも気づいた。
集団で群れているときはたいていやる気が薄く、単体で縄張りを形成しているときはやる気マンマン。
とはいえ、常に縄張りを張っているわけでなく、お留守にしていることも。
すでに述べたように、攻め方も良さげなポイントをしつこく攻めて良いときもあれば、広範囲にリトリーブで攻めるのが良いときもある。
さらにくるぶしくらいの浅いところから、胸くらいある深いところまで、ポイントによっては攻め方に工夫が必要なことも。
手軽に始められるのだが、その反面、そう単純にはいかない。
こんなところも、鮎ルアーの魅力ではあるよね。
魚体が美しい
さらに鮎の魅力は、魚体の美しさ。
追い星がクッキリ出ている鮎が釣れると、もうその美しさだけでも満足してしまう。
また、「香り」と言ってよいほど魚特有の生臭さはほとんどなく、キュウリやスイカのような爽やかな香り。
塩焼きや天ぷらにしたら、もう最高。
調理後の生ゴミも少ないので、家族からの評判も上々。
ちょっと魚体の美しさから話が逸れてしまったが、とにかく鮎の個体そのものの魅力が溢れ出ている。
そんな魚って、海ではそういないよね。
【鮎ルアー】今後の課題
今年はそんな鮎ルアーの魅力にどっぷり浸かったわけだが、まだまだ今年だけではやり込んだとは言えない。
当然ながら、課題もあった。
攻め方の違い
先ほども「ポイントが絞りやすい」と述べたが、逆に絞れるポイントが無いオープンな場所でも、鮎ルアーなら釣れる。
ただし、今年はそのオープンな場所での結果は乏しかった。
小規模河川では水量が少ない分、攻めるべきポイントは明確なので、釣果は出しやすかった。
なのに、酒匂川では、釣れてる人は短時間でも10匹以上釣れているのに、自分はそこまで釣れなかった。
相模川での鮎ルアー実釣youtube動画をみても、キャストしてからのスローリトリーブで掛けており、巻かずに一つのポイントをしつこくネチネチ攻める自分の釣り方とはまったく異なる。
鮎ルアーとはいえ、基本は友釣りと同じ。鮎の縄張りにルアーを送り込んで、アタックしてくる鮎を釣るというもの。
縄張りを持たないような鮎が横切ったルアーにアタックするというのは、縄張りを持たなくても単なる本能でアタックしてくるものなのだろうか?
最初の頃は「それって単なる引っ掛けジャン!」と思っていたので、頑なにリトリーブの釣りは避けていた。
しかし、鮎って想像以上に泳ぎが速くて力強く、多少の高さの堰堤なら登ってしまうほど。
そんな泳力の高い鮎が、スローリトリーブ程度で間抜けに引っかかる可能性は極めて低い。
いずれにせよ、来年は酒匂川だけでなく相模川でも再チャレンジし、もう少し多彩な攻め方で試行錯誤していきたい。
速い流れの瀬の攻略
友釣りでは、かなり流れの速い瀬で大きな鮎が釣れるというが、鮎ルアーではどうか?
今年の酒匂川ではそんなポイントも果敢に攻めてきたが、残念ながらアタリすら得られなかった。
通常のリップ付き鮎ルアーでは流れが速すぎて攻めきれないので、鮎ルアーで唯一バイブレーションタイプのエスケードバイブを入手。
ただ、それでやっても、掛け針仕掛けがやけに絡む。
友釣りのように、リーダーにこんなオモリを打った方がよいかも。
そんな感じで、来年はもうすこし工夫をしつつ、速い流れの瀬も攻略していきたい。
まとめ
いろんな反省や課題はあるにせよ、鮎ルアーを存分に楽しめたことは事実。
まだやったことがない人は、ぜひチャレンジしてほしい。
これまでと違った釣りの世界が開けてくるだろう。
仕掛けの準備が多少面倒かもしれないが、そんなのは楽しさを知ってしまえばなんてことはない。
すでに禁漁期間に入ったわけだが・・・もう来年の解禁日のことを想像している自分がいる!
あぁ、また鮎ルアーをやりたい!
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