ショアスローの自分史
根掛かり回避でリアシングルフックのみ
今ではもうサーフのヒラメ,マゴチで定番の攻め方となっているショアスロー。
最初はショアスローのパイオニアであるパームスが提唱した、フロントはツイン,リアはシングルのフックセッティングでやっていたが、根の多いご近所サーフではとにかく根掛かりに悩まされた。
そこで、根掛かりの原因となるフックセッティングの見直しから検討。
過去のヒットパターンから、フッキングが少ないフロント側のツインフックを外し、リアのシングルフックのみの仕様へと変更。
バイトマーカーとしてのラバーアレンジ
さらにリアのシングルフックへバイトを集中させるため、バイトマーカーを採用。
バイトマーカーとして、リアのシングルフックにタコベイトやラバースカートを付けてみた。
完璧に根掛かりを防ぐまでには至らなかったが、それでも根掛かりは大幅に減った。
そしてバイトマーカーの効果により、フロントフックが無いことによるミスバイトもなく、アタリがあれば確実にキャッチに持ち込めていた。
最終的には飛距離とハイアピールと低コスト、この3つを重視し、このゼスタのスローピッチ用タコベイト2.であるシラスベイト2.0号を採用。
タコベイトはズレやすい
ただしこのタコベイト仕様、飛距離も出せてよく釣れるのは間違いないのだが、使ってくうちに難点も明らかに。
このままではフックを通せないため、タコベイトの先端をカットして小さめに穴を開け、これでシングルフックのチモト部分まで通していた。
さらにタコベイトの内径が細いので、曲がり角度が大きいシングルフックへのセットがしにくい。
さらにこのままではタコベイトのホールドが弱く、バイトの度にタコベイトがズレてしまう。
タコベイトがズレて穴が大きくなると、その後はちょっとした抵抗でズレやすくなるため、いちいち直すのが面倒になっていた。
さらにもう一つの難点、それはこのタコベイト仕様ではフグに噛み切られやすいこと。
よく釣れる分、フグもよく反応してくれるので、噛みちぎられることも多々あった。
カワハギ用ラバーはフックと同調しない
そんな中、今年に入ってたまたま店舗で見つけたのが、ダイワのカワハギ釣り用のラバースカート。
これは、カワハギの銅付き仕掛けのオモリ部分へ取り付け、アピールをつけるためのもの。
ちょっとコストは掛かるが、取り付けの容易性から使ってみたものの、どうも水中でのフックの動きと同調しない。
事実、それが原因と思われるバラシも連発。
▼参考記事
これはいい!Amazonで激安ラバースカート入手
そこで、低価格で扱いやすいものは無いかと、暇な時間にAmazonのサイトで探していた。
すると・・・良さげなものを発見!
それがこの、シリコンラバースカート。
シリコン ラバースカート DIY ゴム釣りベースジグのルアー24バンドル50ストランド
ナント、カラー4種類×6本=計24本で、999円。
1本あたり42円程度!
しかも、単にラバースカートを束ねただけのものでなく、作りもなかなかっぽい。
どうもチャイナっぽいが、仮に使えなかったとしても、そんなに懐は痛むことはないだろう。
詳細な構造が製品写真だけではよく分からないので、実際に買ってみた。
さっそく気になる部分を確認してみると・・・
単にラバースカートを束ねているだけでなく、円形のラバー部品でまとめてある。
これならば、フックへの取り付けも容易で、フックへのホールド性も高そう。
よし、これならば使えるかも!
用意するもの
さぁ、材料も揃ったので、さっそくアレンジしてみましょう!
- ヒラメタルR 30g(ダイワ)
- ショートパイク #1 (デコイ)
- 激安ラバースカート (中国)
メタルジグは、ショアスロー用メタルジグではないが、本ブログではもうお馴染み。
自分の中では「ショアスロージグNo.1」と位置付けている、ダイワのヒラメタルR。
▼参考記事
パームスのショアスロージグ「スローブラットキャスト」の発売が待ちきれず、当時はRがついてなかったヒラメタルで代用していたが、これが思いのほか良かった。
というか、これが一番。
リア寄りウエイトで飛距離も安定しており、フラッシング効果も高くスローリトリーブでもブリブリ泳ぐ。
そしてリアに取り付けるフックは、デコイのショートパイク#1。
ショートパイクはパームスが当初からショアスロー用に推奨しているフックだが、針先が鈍りにくく,刺さりも抜群。
懐も大きいので、ヒラメやマゴチの口にガッチリとフッキングしてくれる。
そして、このショートパイクの特徴、表裏のあるショアスロー用メタルジグに取り付ける際に針先を上下に設定できる点。
このように、フックと溶接リングが垂直の向きに設定されている。
根掛かり防止のため、針先は上向きに設定するのが基本。
このショートパイク、入数5本で600円。1本あたり120円。
今回は面倒なので既製品を使ったが、入数60本のプロパックを使って自作すれば、溶接リングやアシストライン込みで1本50円程度のコストで作成可能。
ショートパイクへ取り付ける
まずは、激安ラバースカートをショートパイクへ取り付ける。
おっ、いい感じ!
フックの軸にしっかりホールドされている。
これならば使用時にもズレにくいし、ラバースカートがフックの動きに追従するから良いでしょ!
ヒラメタルRへ取り付ける
あとはヒラメタルRへ取り付ければOK。
ヒラメタルRにデフォルトで付いているフックをすべて外し、先ほどのラバースカート付きショートパイクをリア側に取り付ける。
フックポイントがヒラメタルの裏面側へ向いていればOK。
ハイっ、これで完成。
しかし、このままだとラバースカートのボリュームが大きく、キャスト中の空気抵抗が大きい。
ラバーの密度も大きいので、使っているとこのようにフックポイント側へラバーが固まってしまう。
そのため、適宜ラバースカートをすいて、密度を低くしてあげると良いだろうね。
さらなる根掛かり防止措置
シングルフックを上向きに設定しているが、根のきついご近所サーフではこれでも根掛かりしてしまう。
そこで、根のある場所では・・・
コレを使う。
詳細は、こちらの記事から。
▼参考記事
岩の間にリーダーの先端部分が挟まるタイプの根掛かりは、意外とこれで解決できることも多い。
ルアーのキャストやアクションのじゃまをしないし、安価で入手しやすいので、ゴロタ場のボトムを攻めるときなんかはオススメ。
炎月投式との違い
ここまででおそらく皆様が思うこと。
それは・・・
「それって、ほぼ炎月と同じじゃね?」。
最近では、炎月から熱砂シリーズへ移行し、「三型投式」という名称へ変更。
確かに・・・「製品開発あるある」で、オリジナルなものを開発しているうちに他社のい既存製品に行き着いてしまったというのは、よくある話。
近年のロッドやルアーなんかでも、オリジナルで開発した製品と言いつつ、他社のとある製品とほぼ同じなんてのもよくある。
しかし、このショアスローアレンジは、炎月の欠点を補っている。
炎月はこのようにシングルフックが背中合わせのセッティングとなっており、メタルボディとの間にスプリットリングやスイベルで接続して動きの自由度を上げているのだが・・・
リトリーブ中、フックがこのようになっていることも多く、ミスバイトも多い。
また、キャスト中やフォール中にフックがリーダーへ引っ掛かって・・・
このように、エビになって戻ってくることも多い。
さらにこのフックセッティングと浮き上がりにくい構造のために、根掛かりもしやすい。
こうした炎月の諸問題をすべてクリアしたものが、このショアスローアレンジとなっている。
まとめ
以上、今回のショアスローアレンジについて解説したが、なにより激安のラバースカートを見つけたのが大きい。
ラバースカートってこれまで探しても値が張るものばかりで、安いものがなかっただけに、このチャイナのやつはとても良い。
ショアスローというとフォールで食わすというイメージが強いが、実はスローなタダ巻きだけでもけっこう食ってくる。
このショアスローアレンジなら、ロッドアクションしにくい横風やうねりのコンディションではスローなタダ巻きで、ジョイントルアーのようなクネクネした泳ぎを実現。通常のリフト&フォールでは、ラバーによるアピール力強めのヒラヒラフォール。
つまり、幅広いボトム攻略が可能。
このショアスローアレンジではヒラメやマゴチに限らず、近年西湘サーフでも釣れ出しているハタ類もターゲットに入れている。
まずはこのショアスローアレンジで、今年の夏はマゴチやハタを狙っていきますよ!
コメント