鮎釣りシーズンも終盤。
10月に入ったというのに、日中はまだまだ暑い日が続くものの、夜はそれなりに涼しくはなってきた。
となると・・・そろそろご近所サーフは多様な魚種が釣れ出すころ。
ヒラメやマゴチはもちろん、シーバス,タチウオ。ハタ類はまだまだイケるかな。
あとは・・・そうそう、アオリイカもね。
昨シーズンはサーフエギングでの釣果がほとんどなかっただけに、今シーズンこそガッツリ釣果を期待したいところ。
そんな今シーズンのエギング業界だが、なんとエギではエギトライブしか実績のないラッキークラフトから、重心移動型エギの「飛ぶキラリ」をリリース。
重心移動型エギは、早くからダイワやデュエルから出てはいたが、まさかあのラッキークラフトから出るとは思ってもみなかった。
もちろん、シマノも遅まきながら、今年から参戦。
シーバス用プラグの重心移動システムでは、今は「ジェットブースト」と呼び名が変わったが、AR-Cシステムで他の追随を許さなかった。
そのジェットブーストを、ようやくエギに搭載したものを今年リリース。
その名も、セフィアクリンチロングアピール。
飛距離が出せるからって、名前まで長くしなくてもよさそうなものだが、まぁそこらへんのツッコミは置いといて・・・
ミノーでのジェットブーストの有効性は周知の事実だが、なぜエギに搭載しないのかとは以前からずっと思っていた。
もちろん、エギの場合はウエイトバランスによって、フォール姿勢とかダート動作とかにもシビアに影響するから難しかったのかもしれないがね。
重心移動システム搭載のエギの歴史?経緯?については、以前の「飛ぶキラリ」の記事に記してあるので、今回そこは割愛。
【参考記事】
今年はようやく、シマノがジェットブースト搭載のエギを搭載したので、これからのサーフエギングシーズン、ラッキークラフトの飛ぶキラリよりも先に入手。
まずはサーフエギングでの使用を目的に、3.5号を入手。
個人的にはもっと大きい4号以上が欲しいのだが、シマノは4号以上はラインナップしないようだね。
【セフィアクリンチロングアピール 3.5号】基本スペック
【セフィアクリンチロングアピール 3.5号】
重量: 17g
沈下スピード: 7.4秒/m
搭載機能: フラッシュブースト,ジェットブースト
平均飛距離: 52m
スペックだけ見ても、驚きの部分が多い。
まずは重量が17gしかないのに、飛距離が52m。しかも、沈下スピードが7.4秒/m。
重量が軽い分、沈下スピードが遅くなるのはまだ分かるが、そうなると飛距離が落ちそうなのに逆に伸びるという矛盾。
ちなみに、3.0号では、13gで沈下スピードが4.2秒/m。平均飛距離は49m。
飛距離差が3mしかないのに、沈下スピード差は3.2秒。
強風時や速く沈ませたいときなんかは、逆に3.0号をチョイスするのもアリかな。
いずれにせよ、こうした基本スペックだけ見ても、他社エギとの差別化が完全にできあがっちゃってるね。
その上、フラッシュブーストまで盛り込んじゃってるし。
ボディ内部を光に透かせた図。ボディ内部の上側にあるのがフラッシュブースト。下側がジェットブースト。
もうこれだけでもかなりのものだと分かるが、具体的に各部位,機能を深掘りしてみましょうかね。
【セフィアクリンチロングアピール 3.5号】各部位,機能を深堀り
外観
まずはセフィアクリンチロングアピールの外観。
一見して、外観は他のエギと特別変わったところはなさそうだ。
あえて外観の違いを挙げるなら、この固定シンカー部分。
こんなチンチロリンのシンカーなら、「あってもなくても変わらないだろ!」思ってしまうが、そこは重心移動のシンカーとの重量バランスも考慮してのことなんだろう。
ちなみに、前回記事にしたラッキークラフトの飛ぶキラリの場合、固定シンカーは存在せずに重心移動ウエイトのみとなっているが、そこら辺の差がフォール姿勢やアクションなどに大きな差となって出るのだろうか?そこも気になるところ。
いずれにせよ、この形状,この小ささのシンカーなら、根掛かりの要因にもなりにくいから、シンカーが原因の根掛かりは大幅に少なくなるだろうね。
スローフォールタイプでもあるので、まちがいなく根掛かりはしづらいだろうね。
フラッシュブースト
シマノのエギに以前から搭載していた、フラッシュブースト。
【フラッシュブースト参考記事】
シーバス用ミノーよりも、イカにゆっくりじっくり見せるエギの方が集魚効果が高いだろうなとは思う。
今回入手したのは布巻きタイプだが・・・
ウ〜ン・・・キラキラ反射が見えにくい。
これって、布を巻かないヌードタイプのほうが良いんじゃ・・・布巻きにはフラッシュブーストの効果は薄いんじゃないかな?
さらにナイトエギングだと、効果が薄いんじゃないか・・・月夜なら、逆に際立つかな?
せっかくのフラッシュブーストが、布巻きで効果が半減以下になっちゃうような気がするのだが。
それとも、微妙なチラチラによって、チラリズム効果が倍増するのか?
まぁいずれにしても、今回入手した布巻きエギによるフラッシュブーストの集魚効果は、そんなに期待しないほうが良いのかな〜。
ジェットブースト(AR-Cシステム)のエギへの効果
今回、このエギにもっとも期待しているのが、AR-Cシステムから名称変更したジェットブースト。
誰が投げても飛距離が出せて、着水後の立ち上がりもスムーズである、シマノ独自の重心移動システムは、シーバスミノーですでに体感している。
しかも、ジェットブーストのウエイトを比重の低い錫を使うことで、スローシンキングを実現。
重量が軽いのに飛距離を出せる仕組みが、ここで出来上がっている。
セフィアクリンチロングアピールを実際に使ってみた
そんなセフィアクリンチロングアピールを、ご近所サーフで使ってみた。
サーフエギングでの使用を前提としているので、キャストフィールや飛距離がメインの評価になるが・・・その実力はいかに?
なお、今回のテストで用いたタックルデータとコンディションは、以下の通り:
【タックルデータ】
・ロッド: フラットフィッシュプログラム ラフサーフ88(ノリーズ)
・リール: ’19セルテート3000XH(ダイワ)
・メインライン: アーマードF+プロ ロックフィッシュ 1.0号(デュエル)
・リーダー: シーガーFXR船 4号(クレハ)
ご近所サーフのコンディションは、若干の横風とうねりがあり、サーフエギングがギリギリ可能かな〜といった条件。
飛行姿勢がこれまでのエギと違う!
まずは1投目・・・
エッ・・・ナニコレ!
一投目から、空を突き抜けるような飛行姿勢にビックリ!
これまでのエギは、ラインアイを下に、腹部分で風を切ってI字姿勢で飛ぶが、このセフィアクリンチロングアピールは、テール部分を先頭にビシャっと飛んでいく。
しかも、初速時からブレず、姿勢はまっすぐ。
これは・・・これまでのエギでは感じたことのないくらい、気持ちよく飛んでいく。
重心移動タイプのミノーでも、これほど飛行姿勢がよいのってそうないよね。
キャストごとの飛行姿勢の差もほとんどない。いつ投げても、常に飛行姿勢がよい。
これだけ飛行姿勢が良いと、使っていてとても快適。ストレスをまったく感じない。
飛距離は確かに凄い!
飛行姿勢がよいということは、飛距離も期待大。
もちろん、その期待通り、飛距離も凄かった。
なんと、平均で55mの飛距離。
若干の横風がある中でもこの飛距離。
もうエギのレベルじゃない。ジェットブースト搭載のシーバスミノーと同等レベルと言ってもよいだろう。
これ、17グラムのエギでここまで飛んじゃうんだから、これはかなり驚異的。
しかも、キャストごとのムラが極端に少ないため、いつ投げても、安定して、高い飛距離を出せるってぇのが凄い。
超スローフォール
まずはフルキャストからの着水直後。
ジェットブーストは着水直前にバネでウエイトが前方へ戻るので、着水直後の玉入れ操作をしなくていいので、非常に楽。
これもジェットブーストシステムの良いところだよね。
そして、着水後のフォール。
公証で7.4秒/mというだけあって、確かに超スローフォール。
まるで巨人の星の大リーグボール3号を彷彿するほどの、超スローフォール・・・意味わかるかな?
さすがにサーフで使うなら、もうちょっと早く沈むほうが操作しやすいかな。
無風でベタ凪であれば、これでも充分使えるとは思うけどね。
基本スペックの項目でも述べたが、サーフエギングなら3.0号のほうが使いやすいかもね。
ダート性能
重心移動システムを採用しているが、ダート性能は充分。
しゃくるたびにウエイトが移動して動きが緩慢になるわけでもなく、ロッド操作に沿ってエギが動いてくれている印象。
サーフエギングではダート幅とか動作の質はあまり気にしていないこともあるが、まぁエギングするには充分な動きではあると思う。
まとめ
以上、セフィアクリンチロングアピール3.5号についてコメントしてみた。
いやぁ、なにはともあれ、このエギのキャスト性能には目を見張るものがある。
これだけキャスト性能が優れていれば、これメインで使いたくなるよね。
とくにサーフエギングは、飛距離が大事。
単に重量を上げることなくこのキャスト安定性,飛距離が実現できていれば、もう充分。
それでいて、着水時にはメインウエイトが自動で前方に戻るんだから、玉入れを意識しなくてよいので、エギとしては完璧。
エギの中でも、もう完全に他社製より飛び抜けちゃってる感はあるよね。
あとはラッキークラフトの「飛ぶキラリ」を試したいのだが・・・今回の結果でそれを待たずとも、セフィアクリンチロングアピールの圧勝かな?
あとはコレを使って、早くサーフのデカイカを掛けたいところ。
これからのシーズンが、非常に楽しみです!
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