バラす原因はどこにある?バラシを引き起こす7つの要因と、予防のための5つの操作

バラシ・・・それは、釣り人が絶対にしてはならないミス。

しかし、ミスは誰にだってある。バラしたことのないアングラーなぞ、誰一人としていない。

確かに誰一人としてバラシを経験したことがない人なんていやしないが、バラしが極端に多い人と少ない人がいるのも事実。

では、その差はどこにあるのだろうか?

実はこの不肖ゆたりな、自慢ではないが、意外にも致命的なバラシの経験はほとんどない。

しかしそれは自分の釣りがお上手だからではなく、バラす要因を考えて、常に気をつけているからだと自分では思っている。

バラシについてはいろんな有名アングラー,エキスパートアングラーの意見もあるだろうが、ここは不肖ゆたりなのフィールドであるアホアホブログ、バラシについてまずは自分の思うところをざっくばらんに述べてみようと思う。

魚を確実にキャッチする3つの基本

魚をバラさず、確実にキャッチする基本は、この3つに尽きる。

・確実なフッキング
・ラインテンションを緩めない
・口切れを防ぐ

以下、バラシを引き起こす要因を細かく説明する。

バラシを引き起こす7つの要因

1.フック(鋭さ,軸の太さ,バーブ)

フックは魚との唯一の接点。フックはまずはしっかりと刺さるよう、フックポイントの鋭いことが最優先。

フックの懐(ベント)まで刺されば、多少の細軸であろうが、フックが伸びることなくキャッチできる。

フックが伸びる原因の多くは、魚が大きいからではなく、フッキングが完璧でないために貫通せず、フックポイントに魚の口が乗っかっているだけであることがほとんど。

フックポイントに魚の口が乗っかった状態では、ベント部分に力が大きく加わるので、軽く伸びてしまう。

だから、刺さりを良くして、ベント部分までしっかりと貫通させること。これがバラシを防ぐための最優先課題となる。

少しでも針先が鈍っているのであれば、研ぐか新品へ交換。

針先の鈍りを確認する方法は、フックポイントを爪に滑らせて、爪へ滑り傷が付くかつかないかで判断するなどの方法もあるが、もっとも分かりやすいのが、新品とフックポイントを見比べること。

ここで明らかに見た目の差が出ているのなら、即交換。差が明確でなければ継続使用。

自分は、研ぎはよほどのことがなければやらない。

このようなシャープナーは釣行時は常に持参しているが、まぁほとんど使わない。

フックポイントが鈍ると、先端の角度が大きく開くため、研ぎがよほど上手でない限り、元の鋭さになることはない。不肖ゆたりなの場合、研ぎにそこまでの自信がないので、単純にほとんど新品交換している。

もうひとつ、針先の鋭さの他に貫通力を高めるには、バーブ(返し)を付けないこと。

貫通する際はバーブが抵抗になるので、それだけ貫通力は落ちる。

もちろん、バーブレスにするにはラインテンションを緩めないことが大前提にはなるが、バーブレスフックの使用やバーブを潰すのも、バラシを低減するための有効な手段となるだろう。

ちなみにこの不肖ゆたりなが使用しているトレブルフックは、ルアー購入時に標準装備されているものを除き、がまかつのSPMHを使用している。

他のフックに比べ、SPMHは多少お値段が高めにはなってしまうが、ソルトでの繰り返し使っても錆びにくく、鋭いフックポイントを長く保つことができる。

ST46やfimoフック等、いくつかのフックを試してみたが、やはりがまかつのSPMHがピカイチ。長持ちするので、トータルコストパフォーマンスに優れていると思う。

よほどの理由がない限り、SPMHから他のに替えることは今のところまったく考えていない。

SPMHは徳用もあるので、回数多く交換する方はこちらを購入した方がお得。

2.ロッド(硬さ、操作)

ロッドが硬すぎると、魚の動きに追従できないために、ラインテンションに大きな差が生じる。

特に瞬間的にラインテンションの緩みが生じたときに、フックが外れやすいために、魚がバレやすくなる。

そのため、フッキングに必要な硬さと、魚の動きに追従可能な柔軟さ、この2つを優先させたのが、バラシの少ないロッドになる。

3.リール(ドラグ,ギア比)

リールの要因としては、ドラグとギア比。

ドラグは緩めすぎるとフッキングが甘くなり、締めすぎると口切れを引き起こしやすくなる。

ギア比はハイギアかローギアのどちらがバラしが少ないかといえば、やり取りの際にラインテンションのかかりやすいハイギアになるだろうね。

ハイギアに比べ、ローギアは魚とのやり取り中にラインテンションが緩みやすい。俊敏な魚の動きに追従してラインテンションを保つには、緩んだときに早く巻き取らねばならないため、どうしてもローギアの方が不利になるだろう。

4.ライン

PEラインは他のラインと比べて伸びが極端に少ないので、魚とのやり取りでテンションが緩みやすく、バレやすい。ポンピングをする際は、テンションの緩みを気をつけながらやらないと、結構ばれやすい。

ただし、PEラインは、伸びが少ないので感度が良く、魚の微細なアタリや潮流,ボトムの変化を感じ取りやすいというメリットがある。他にも、他のラインよりも細くできるため、飛距離を大幅に稼げるというメリットもある。

現在はPEラインがメインとなっているため、魚をバラしにくくするための変動要因として、リーダーの種類と長さ、この2要因となるだろう。

リーダーの種類は、ナイロンかフロロかのほぼ2択。追従性を重視するなら、伸びのあるナイロン。フッキング性を重視するなら、伸びの少ないフロロ。

あとは長さを調整することで、多少は好みのバランス調整ができるだろう。

しかし、リーダーなんかしょせんは数十センチから、長くとも数メートルしか取れない。足元近くでのバラシ対策には多少有効かもしれないが、そんなに大きく変わることはないと個人的には思うけどね。

5.魚のサイズ

小さいサイズの魚は自重が軽く引きも弱いため、フッキングが甘くなりやすく、ラインテンションが緩みやすい。

逆に大型魚は自重があり引きも強いため、フックの懐までしっかりと刺さり、バレにくい。

ただし、引きが強烈であるがゆえに、フックが刺さった傷が大きくなってしまうため、フックが外れやすくなることもあるだろう。

自分の過去の経験でも、バレた魚は小さいサイズばかりで、意外に大物は確実にキャッチできている。

「逃がした魚は大きい」とは良く言われるが、自分の場合はあまり当てはまらない。

6.テンション抜け

エラ洗いは瞬間的にラインテンションが大きく変化するので、どうしてもバラしやすい。

エラ洗いの時は、ラインテンションを一定以上保つことが必要だが、その一方で、レバーブレーキリールを巧みに使ってエラ洗いをさせないことも可能。


波打ち際も同様。

ラインテンションの強弱が大きいので、波打ち際では引き波,寄せ波にあわせてのロッド操作が必要になるだろう。

ここでもレバーブレーキリールを使えば、多少なりともラインテンションの微調整ができるので、バラシは軽減するかもしれない。

あともう一つ、バラしやすいのが、魚が水面に出た時。

エラ洗もそのうちの一つだが、水中よりも水面から魚体が出た方が水の抵抗を受けることがないので、魚が機敏に動き、バラしが発生しやすい。

特に小さく引きが弱い魚を掛けた時は、速くゴリ巻きすると水面に出やすいので、多少は巻き取りスピードを調整して水中でのやり取りに徹することで、バラシは大幅に減らすことができる。

よく魚を取り込んだ後に岸で魚が暴れてフックが外れると、「フッキングが甘かったのでは?」と言う人がいる。

確かに可能性としてはあるかもしれないが、すべてがそうとも言い切れない。

先ほどの説明のように、水中よりも地上の方が水の抵抗が無いために魚が機敏に動くので、しっかりフッキングできていても外れることはよくある。普段からバラしが少ないのに、この程度のことでフッキングの甘さを心配する必要は無いと思う。

7.身切れ(強引にやりとりしすぎ)

特にドラグをフルロックして強引なやり取りをした時に起こりやすい。

運悪く皮一枚で掛かってしまった場合などは、強引なやり取りでは身切れを起こしやすい。

ただ、皮一枚で掛かったかどうかなんて、やり取り中はなかなか判別できないので、身切れでバレてしまったら、運が悪かったと割り切るしかないだろうね。

バラシを抑える5つの操作

以上がバラしにかかわる主な要因になる。バラしが多い人は、これら要因を一つ一つ潰していけば、確実にバラシを克服できるだろう。

・・・なーんて、こんな偉そうなことを言ってはいるが、この不肖ゆたりな、実はそんなに致命的なバラシを経験した覚えがない。

まぁ、所詮はご近所サーフでの数少ない釣果だから、バラしの絶対量もそれなりに少ないということもあるだろうが、魚とのやり取りでは自分なりに気をつけていることはある。

そんな自分がバラシを抑えるために気をつけていることを、ここで挙げてみたい。

その1:巻きアワセ

魚のアタリを感じたら、即、巻きアワセをしている。

遠くで掛けた時などはアワセの伝達が弱くなるので、確実にフッキングするためにも必ずリールを巻きながらのアワセを入れるようにしている。

その2:基本はゴリ巻き

魚がヒットして巻きアワセを入れたら、あとはひたすらゴリ巻き

ポンピングはまったくせず、ひたすらゴリ巻き。

多少の大きな魚だろうが、ひたすらゴリ巻き。

ラインが出てドラグが鳴ろうが、ひたすらゴリ巻き。

ポンピングをすると、ロッドを倒してリールを巻く瞬間にテンションが緩む可能性があるので、それだったら常にラインテンションが掛かるよう、ひたすらゴリ巻きを心掛けている。

その3:ロッドは立てずに横へ寝かせる

特に水面からの距離が近いサーフの釣りでは、魚とのやり取り中はロッドは立てず、横に寝かせたゴリ巻きを心掛けている。

ロッドを立ててゴリ巻きすると、小さい魚や遊泳力の弱い魚はすぐに海面に浮いてバレやすくなるので、海面に浮かないようにできるだけロッドは横に寝かせてやりとりをしている。

ただし、ハタ類のように根に潜る場合に限っては、根に潜られないようロッドを立てるようにしている。

その4:ドラグは緩すぎず締めすぎず

ドラグは魚が掛かった時に確実にフッキングでき、魚に走られても口切れしない程度のドラグ調整にしておく。

ヒラメやマゴチ,シーバスがメインターゲットのご近所サーフでは、ラインをそれなりの力で引っ張ってチリチリ出るくらいのドラグ調整。

ただし、根に潜られては困るハタ類の場合は、ほぼドラグフルロック。強くラインを引っ張ってもほとんど出ないくらいにはしている。

その5:岸際は躊躇せず思い切って

魚とのやり取り中、一番バラシが多いのが岸際。サーフの場合は波打ち際。

岸際まで寄せたらほぼ水面でのやり取りになるので、不意にテンションが緩んでバラしやすい。

魚のサイズがよほどデカいなら話は別だが、岸際まで寄せたら躊躇せずに思い切ってブッコ抜く。

サーフの場合、寄せ波のタイミングを見計らい、躊躇せずに引き抜く。

ここでモタモタしているとたいていバラすので、岸際は思い切った対応が必要

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まとめ

以上、考えうるバラシの原因から、自分が実施しているバラシ予防策などを述べてみた。

経験上、大体こんなもんかな〜とは思っているが、どうでしょう?

人によっては、バラシが連発する「バラシ病」なるものがあるようだが、いろんな話を聞いてみると、たまたまバラシが連発し、それによって弱気になってしまい迷いが生じるケースがほとんどだと思う。

やるべきことを着実にこなし、あとは自信をもってやり取りする。意外とメンタルな部分も大きいのかもしれないね。

「バラシでこんな経験あったよ!」といった珍エピソードや、「他にもこんなバラしの原因もあるよ!」などある方は、ぜひコメントくださいな。内容によっては色々と考察してみたいなと。

今後もバラシについては、継続して考えていきたいと思います!

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