最近ソルトルアーフィッシングでもよく聞くようになったのが、「ジャーキング」。
主にシーバスフィッシングでジャーキングメソッドが語られることが多いが、シーバスに限らず、多くのフィッシュイーターがジャーキングには好反応を示す。
「ジャーキング」とは、一般にはミノーをロッド操作で左右に跳ばすことを言うようだが、ようするに「ミノーでやるワインド」と、自分ではそう解釈している。
主にジグヘッドリグでは「ワインド」、シンキングミノーでは「ジャーキング」と分けて言われることが多いが、これらは大きく「ダート」で括ることができるだろう。
ジグヘッドリグやシンキングミノーと同様にバイブレーションも左右に跳ばすことができるが、バイブレーションでは「ワインド」とはほとんど言わない。
「ジャーキング」とはたまに聞くことはあるが、ほとんどは「ダート」。
ただ、それよりももっと前からバスフィッシングでは「ジャークベイト」が存在しているので、もう何が何だかよくわからない。
どうせなら横っ飛びするのはすべて「ダート」で統一すれば良いのにと思うんだけど・・・誰かこの3つの明確な定義を説明できる方いたら、ぜひコメント欄へ教えていただきたい。
とにかく正確な定義はさておき、ここではシンキングミノーによる「ジャーキング」で話を進めていく。
ソルトルアーのジャーキングミノーは140mm,シンキングで横並び
さて、そんなジャーキング対応のシンキングミノーといえば、代表的なのがブルーブルーのブローウィン140S。
そもそもブローウィンはジャーキング目的で開発されたミノーではなく、たまたまブルーブルーのテスターがブローウィンでジャーキングを試したらシーバスがよく釣れたという、偶然の産物のようだ。
きっかけはどうであれ、ミノーによるジャーキングはこのルアーから流行り出したこともあって、それ以降出たジャーキングミノーはどれも140mmでシンキングばかり。
そんなソルト用のジャーキング対応ミノー、ブローウィン140S以降出ているものは・・・
ブローウィン140Sからさらに飛距離を向上させ、ジャーキングに特化したブローウィン140J。
ダイワからもダーティンZ 140S。
パームスからもアークローバー140S。
デュオからはランス140S。
他にもジャーキングができるシンキングミノーはあるんだろうが、こうしてジャーキング対応ソルトルアーを見ると、どれも140mmのシンキングばかり。
そんな中、シマノから出たジャーキング可能なシンキングミノーは、個人的にお気に入りとなっているスリムアサシン149S。
ジャーキングを謳っているシンキングミノーでは、これが唯一の149mm。
ほとんどが140mmサイズで揃っているのは、単純にブローウィン140Sと横並びとしているだけだとは思うが、140mmサイズがジャーキングにもっとも適した長さなんてことはあるのかね?
あと、フローティングだときれいにダートしないのかね?
それか、沈ませて任意のレンジで使えるよう、シンキングにしているのかね?
その一方で、バスフィッシングで存在している「ジャークベイト」はサイズも様々、フローティング,シンキング,サスベンドいずれにも存在しているのに。既存のジャークベイトと何が違うんだろう?
サイズが大きくなるとシンキングの方がダートの安定性がよいなんてこと、あるのかね?
ダート後のステイでその場に留めておくのにシンキングが良いというのをあるyoutube動画で拝見したことがあるのだが、そう考えるとバスフィッシングのジャークベイトとはそもそもの使い方が違うということなのだろうか?
あとリップ形状も、タダ引きでブリブリ泳ぐようだとジャーキングの妨げになるのかね?
程よく水を噛むんだけど、適度に受け流す。そんなリップ形状が適しているのかな?
ただ一つ言えることは、これまで試した限りでは、多くのミノーでジャーキングすると、ジャーキング中に高い確率でフロントフックがリーダーに絡むことが多い。
泳ぎも暴れるというか、不規則に動くというか。
こういったロッドアクションでライントラブルが少ないことも、ジャーキング対応ミノーに必要な条件なんだろうね。
ミノーによるジャーキングのメリット
ではここで、ミノーによるジャーキングのメリットについて述べてみよう。
とりあえずはバスフィッシングで用いられるジャークベイトは置いといて、ソルト用ジャーキング対応ミノーとジグヘッドリグのワインドとの比較した形で、自分なりの考えを加えて述べてみたい。
一定レンジをキープしやすい
ジャーキングミノーがワインドやダートと違うところ。それは、動作中に深く沈み込まない点。
ジグヘッドリグでは、ダートするのに一定以上の重量を必要とするため、それなりの深さというか縦幅が必要。
だからジグヘッドリグではシャロー帯や遠浅サーフではちと厳しい。
場合によって玉砂利急深サーフでも足元のブレイクまで来ると、ジグヘッドの先端が当たってボッコボコに変形してしまう。
その点、ミノーによるジャーキングでは、ジグヘッドほど深く沈み込まず、上下の幅が少ないので、一定のレンジをキープしながらアクションできる。
誰でもダートアクションを出せる
ジグヘッドリグタイプだと、ワームのセッティングのしかたが少しでも悪いと、思うようなダートができない。
設定がけっこうシビアで、ちょっとでも曲がっていたりすると、ダートしないばかりか、リーダーに絡むトラブルなんかも多い。
ミノータイプならそういった微調整の必要ないため、ラインアイに通して使えば誰でも簡単にアクションさせることが可能。
飛距離を出しやすい
さらに最近のミノーでは、バイブレーションに負けないくらい飛距離を出せる。
ジグヘッドリグタイプだと、どうしても飛距離が稼げない。
飛距離を稼ごうとヘッドを重くすると、コンディションによってはボトムにゴツゴツ当たりまくるし、なによりシャクリが重くて非常に疲れる。
最近のミノーは重心移動システムの恩恵により70m前後は飛ばすことが可能なので、より広範囲にアピールすることが可能。
ミノーによるジャーキングのデメリット
このように、ミノーによるジャーキングには多くのメリットがあるが、その反面、デメリットも。
そんなデメリットを、考えられる範囲で挙げてみたい。
跳び幅が狭い
ミノーの場合、ジグヘッドリグに比べて横の跳び幅が狭い。
まぁ横の跳び幅が大きければ釣れやすいかといえばそうとも限らないので、デメリットとは言い切れないかもしれない。
ただ、跳び幅が大きい方がアピール度は強いことは間違いない。
ボトム攻略がしづらい
ミノーでは沈みが遅いので、ボトム攻略がしづらい。
ジャーキング対応ミノーはシンキングタイプだから、着底するまで沈ませればボトム攻略は可能だが、手返しが悪くなる。
その点では、先ほど紹介したミノーで重量のあるブローウィン140Jなんかはボトム攻略には良いかもしれないが、多くのミノーはボトム攻略には向いてるとは言い難い。
たしかに、サーフでマゴチを狙うにはボトムまで沈ませねばならないが、ヒラメなら比較的表層近くでも食ってくるので、はなっからヒラメ狙いであればそこまでシビアにボトムを意識する必要はないだろう。
ジャーキングミノーはサーフに最適
そんなミノーによるジャーキング。
最近特に感じているのは、ミノーによるジャーキングはサーフの釣りにピッタリってこと。
実は、そう考えるに至った経緯がある。
サーフでワインドを試しはしたものの・・・
過去に何度かお伝えしていたが、この不肖ゆたりながソルトルアーフィッシングを始めたのが、今から12年ほど前。
当時はエギングから始めようとエギングタックルを揃えたが、その後アオリイカ以外にエギングタックルを有効活用できる釣りとして、ワインドに注目。
ワインドで富山ではサゴシ、さらには静岡でタチウオを経験。さらにはショゴクラスではあるがカンパチ、シイラ、アカハタといった魚も釣れ、あらゆるフィッシュイーターに対してワインドダートの強さを思い知った。
ピックアップ直前でバラしはしたものの、富山のサゴシ狙いでヒラメを掛けた経験も。
浜名湖ではボトムワインドでマゴチが釣れるとの情報もあり、これはサーフでもイケるだろうと、ご近所サーフでサーフワインドを試してみた。
しかし・・・実際にやってみると飛距離は出ないし、ヘッドがボトムにゴツゴツ当たりまくってボッコボコに変形。
飛距離が出ないからとさらにジグヘッドを重くしても、さらにボトムに当たるのでジグヘッドはさらにボッコボコ。
さらにトレブルフックが下側にセットされているため、ボトムに擦りまくって、フックポイントが鈍りまくり。
その後ソゲは釣れたものの、サーフでのワインドの限界を感じ、その後はサーフでワインドすることがなくなった。
【参考記事】
スリムアサシン149Sでサーフジャーキング
そこから数年経過し、ブローウィン140Sによるジャーキングメソッドがyoutube動画で広く知れ渡るようになったが、その時は正直言ってあまり興味がなかった。
その一方で、昨年にスリムタイプのミノーであるシマノのスリムアサシン149Sを入手。
実はフローティングタイプのスリムアサシン149Fが欲しかったのだが、コロナによる原材料の不足もあってか、スリムアサシン149Fがなかなか入手できないでいた。
そんな中、その後に発売となったシンキングタイプのスリムアサシン149Sがたまたま店頭に並んでいたので、まずはこれを購入。
スリムアサシンのシンキングタイプである149Sは、信頼のAR-C重心移動システムに加えてジャーキングも対応可能とのこと。
そこでスリムアサシン149Sを入手後すぐにご近所サーフで試したところ、着水直後から連続ジャーキング後のタダ巻きで、60センチのヒラメがヒット。
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この一件以来、自分の中でジャーキングがサーフの攻めの一つに加わった。
実際にサーフでジャーキングをやってみると、シンキングミノーによるジャーキングはワインドで体感したストレスもなく、サーフで操作するのも非常に快適。
ミノーでロッドアクションを加えるとフロントフックがリーダーに引っかかることが多い中、このスリムアサシン149Sはどんなにジャークを入れても、そのようなトラブルは一切なし。
飛距離もバイブレーション並みに出せるし、沈み込みも少ないので、ブレイク付近のボトムを小突くことなく快適に操作可能。
まさにジャーキングメソッドがサーフの釣りに最適だと実感した釣果だった。
まとめ
以上、ジャーキングメソッドについて、自分なりに思うところをつらつら述べてみた。
いろいろと述べはしたが、ジャーキングが魚を寄せるための有効な手段であることは間違いない。
今後はご近所サーフでのジャーキングメソッドを、自分の攻めのラインナップに加えていこうかなと。
最近ではシーバスに限らず、北海道の海アメマスや海イトウでもジャーキングメソッドが流行っているようだし、間違いなくサーフでも大きな効果を発揮するだろう。
まずは手持ちのスリムアサシン149S一本で。もし効果が高いとなれば、もう一本ぐらいは別のジャーキング対応ミノーを揃えるかもね。
ここ1ヶ月ほどはうねりの強い日が多く、明るくなると強風になることも多いので、釣りへ行く気にはなれないが、もうそろそろグッドタイミングが訪れそうな気がする。
そんな直感を信じて、今シーズンはジャーキングメソッドをご近所サーフで多用していこうと思っているよ!
コメント
こんにちは!久々登場の小田原のPちゃんです。
用語調べてみましたよ。
ジャーク→躍度、加加速度。ざっくり言うと急な力の変化
ジャーキング→(入眠時に起こる)不随意の筋肉痙攣
ダート→突然の素早い動き
ワインド→風が巻くようなクネクネした動き
ざっくりですが…一般的に左右方向に跳ねる様な動きを、それぞれのルアーで使い分けてる感じですね。
上下の動きになればリフト&フォールやボトムバンプってとこですね。(ジグやワームリグ)
どのアクションも死にかけて動きが鈍くなったベイトが、力を振り絞って泳ごうとした動きと思えば、言葉としてジャーキング一番しっくりくるかな。
とくに死にかけのベイトが、ビクッと急な動きする様は、捕食者にしてみれば楽に捕れる餌と認識するはずだから、魅力的ですよ。
活性高ければ即反応!低くてもスイッチ入れる要因になるけど、居着き相手だと場が荒れやすい感じします。
ボチボチ地元もサバが来る頃なんオイラも冬眠から覚めようかな。
小田原のPちゃんさん、どーもご無沙汰してます!
私もじつは用語を調べて書くのをやめたのですが、ジャーキングって寝ている時にビクッとなるアレのことですよね。ビートたけしの首をクイッと動かすのもジャーキングなのでしょうかね!
最近の釣り業界は、用語のマウンティング合戦が盛んなように感じます。最近で言うと、パームスが提唱した「ショアスロー」と、ブルーブルーが提唱した「スピニングスロー」みたいな。結局は「ショアスロー」が定着しましたがね。
私は冬眠しているつもりはないのですが、なーんかイマイチやる気が起こりませんね。マナー悪の駐禁やポイ捨てクソヤローに辟易としているのもあるんでしょうが。
ただ、サバは旨いんですよねー・・・私もちょっと重い腰を上げようかな!