不肖ゆたりなが、今回入手したルアー。
それは、こちら↓
メガバスのぶっ飛びミノー、CookaiBring130S。
CookaiBringには、シンキングだけでなく、フローティングも揃っている。
メガバスって、なんかこう派手なイメージ。
社長が常にサングラスかけているとか、ルアーの見た目が異様にキレイとか、ね。
メガバスルアーは過去に2つほど入手したことあるが、主力ルアーにまでは至らず、ほとんど使っていない。
大人気商品のカゲロウも興味はあるのだが、入手が困難だし、そこまで必要性を感じないしね。
ただこのCookaiBring130Sは、妙に興味を抱いた。
今回コレを入手した目的は、2つ。
一つは、メガバス独自の重心移動システムLBOⅡの実力を体感したかったこと。
そしてもう一つは、通常のミノーとは異なるサーキットボードリップがどういった機能を果たすのか。
おもにこの2点に注目しつつ、実際の使い勝手なども率直に述べてみたい。
メーカー側のアピールでは「超・長距離飛行」とか「パワフルなハイピッチウォブンロールアクションを軽快な巻き抵抗で実現」とかあるが、果たしてそれが本当なのか?
CookaiBring130Sの基本スペック
【CookaiBring130S:基本スペック】
全長: 130mm
重量: 24g
フック: #4×3
深度: 2.6m(最大)
タイプ: シンキングシンキングはフローティングより2g重い
程度で、あとはフローティングとほぼ同じ。
スペックだけを見ると、最大で2.6mまで潜るので、ディープダイバー系って感じかな。
リップ面積もあってシンキングであるから、ダイワでいうセットアッパー、シマノでいうダイブアサシンと同じタイプになるかな。
ただ、これらのロングビルミノーのように大きなリップサイズではなく、薄くて軽くて丈夫なサーキットボードリップを採用していることが、このCookaiBring130Sの差別化ポイントなのだろうね。
CookaiBring130Sの特徴
【LBOⅡ】メガバス独自の重心移動システム
メガバス独自の重心移動システムであるLB0Ⅱは、円柱状シンカーにボールベアリングを設置することで、ウェイト移動時の摩擦抵抗を少なくしており、さらにフロント側にネオジウム磁石を乗せることで、キャスト直前までウエイトが前方に固定。
これによって泳ぎの安定性に加え、キャスト時のウェイト移動の勢いをつけてキャストパワー増大効果も狙っている。
他に円柱状シンカーを採用している重心移動システムといえば、シマノのAR-Cとダイワのサイレントウエイトオシレート,さらに以前にも記事にしたアイマのMRD。この3つくらいかな?
AR-Cはバネ,MRDはマグネットを加えることで、ウェイト移動の微妙な調整を実現。
サイレントオシレートは、ウェイトの中心にシャフトを通し、前方には独自のウェイト固定システム(HGS)を採用。
AR-CとMRDは試した中でも使いやすく、飛行姿勢,飛距離ともにバツグン。しかし、サイレントオシレートはキャストによってウエイトの動きにムラがあるため、個人的にはちょっといただけなかった。
今回のメガバスのLBOⅡではボールベアリングとマグネットを使っているため、どちらかというとアイマのMRDに近いのかなと。
メーカーの説明では「超・長距離飛行を実現」とあるし、これならば使い勝手も期待できそう。
それにしても、ウエイトにボールベアリングを搭載するなんて、まぁよく考えたもんだよね・・・コストも相当かかってそうだし。
サーキットボードリップ
そして、LB0Ⅱ以外にも特徴的なのが、リップの材質。
CookaiBring130Sでは、サーキットボードリップを採用。
サーキットボードそのものの説明もなしに、メガバスの説明では「サーキットボードで成型されたリップによって、パワフルなハイピッチウォブンロールアクションを軽快な巻き抵抗で実現」とはね。
メガバスってなーんか説明に横文字を多用するよねー。
そんなんじゃ分かりにくいのに、カッコイイとでも思っているのかな?
では、そもそもサーキットボードとは?
サーキットボード(Circuit board)とは、プリント回路基板のこと。
プリント基板の多くは、ガラス繊維を縦横に編み込んでからエポキシで固めたものを基材(「FRP」とか「ガラエポ」などと呼ばれている)とし、これの表面に銅配線を乗せたり積層したりしたものが、本来のプリント基板なわけだ。
ここでルアーのリップに採用しているサーキットボードは基材のことだが、以後はそのまま「サーキットボード」で統一していく。
サーキッドボードの最大の特長は、薄くて強いこと。
たしかにサーキットボードのリップなら、ブレイク等に当たってもパキッと折れることはなさそうかなと。
ただ、泳ぎがサーキットボードのリップで良くなるかといえば、それにはちょっと疑問符が。
一般的には「水切れが良い」とか「泳ぎ出しが良い」とか言われているようだが、そんなに違うもんかいな?
水を受ける面積を同じにした場合、他の素材とサーキットボードでそこまで違いが出るとは到底思えないのだが・・・
薄くて軽いため、ボディ全体のウェイトバランスが変わって、泳ぎのキレが改善するのかな?
あっ・・・あともう一つ、サーキットボードは加工しやすいこともあるかな。
ルアーのハンドメイドをする人にとってはもってこいの素材だが、大量生産をするメーカー側からすればパーツが増えるわけだからね。
組む際の手間まで考えると、メーカーにとってそれは採用の理由にはならないかな。
となると、やはりサーキッドボードを採用する理由としては、強さくらいなもんかな
メガバス独自の「造形美」
ルアーの機能とは関係のないことだが、もう一つメガバスルアーの特徴でもあるのが、独自の「造形美」。
特に顔の部分。
この部分が好きでメガバスルアーを愛用している人もいるだろうってくらい、顔の作り込みがすばらしい。
なんか、生きているような。顔の中でも目がさらに際立っている。
釣果には直接関係しないだろうが、釣り人を釣るには充分な機能といってもいいだろう。
CookaiBring130Sをご近所サーフで使ってみた
さっそく、CookaiBring130Sを、ご近所サーフで投げ倒してみた。
飛行姿勢がイマイチ
まずは最初、キャストから。
・・・アラッ?
いや、たまたま投げ方が悪かったからかもしれない。もう一度キャスト。
・・・えっ?なにコレ?
・・・こんなもんしか飛ばないの???
飛行姿勢が意外と悪いし、思ったよりも飛ばない。
バシッと飛行姿勢が決まればそれなりにカッ飛ぶのだが、あまりに飛行姿勢にムラがありすぎる。
これは悪い意味で、なーんか予想外。
このルアーの設計に問題があるのか?
メガバス独自の重心移動システムLBOⅡの実力がこんなもんなのか?
ぶっ飛びミノーのサイレントアサシン140Sやサスケ裂空120などとの飛距離比較データを取ろうとしたが、明らかにそのレベルまでは至っていない。
せめてキャストムラがもっと少なければ良いんだけど。
その点は、ちょーっと期待はずれかな〜。
泳ぎはブリブリ
泳ぎ出しの良さやキレのある泳ぎかどうかはあまりよくわからないが、とにかく手元に伝わるくらいブリブリ泳ぐ。
スローでもブリブリ。
サーキットボードリップの恩恵というより、単にリップの水を受ける表面積によるものかなと。
リップをサーキットボードにした効果は、使った限りでは正直まったくわからなかった。
ただ、巻きはたしかに軽い。
他のディープダイバー系と比べると、確かに巻きの軽さはメリットではあるかなと。
この巻きの軽さがサーキットボードを利用した効果なのかどうか?
単純に、リップの水受け面積が他のディープダイバー系よりも小さいだけのようにも思えるが。
リップの強度は?
使用後のリップを見ると・・・
1回だけ(1時間程度)の使用だったが、それなりに削れている。
さすがにブレイクに当たればリップは削れるわけだが、薄いだけに通常のリップよりも消耗は早いかもしれない。
ただ、ガラス樹脂を編み込んであるので、突然パキッと折れることはないだろう。
CookaiBring130Sの総合評価は?
ここまで使ってみての、CookaiBring130Sの評価は?
飛距離は正直期待はずれではあるが、ディープダイバーとして使うなら、コレはコレでアリ
かなと。
ヒラメや青物狙いには良いだろうし、サーフロッドで扱いやすいサイズのルアーではあるがね。
ただ、風の強い時には使う気にはなれないかな〜。
そこまで信用して使い倒す気にはならないね。
全てにおける性能がハイレベルというわけでもなく、どこか尖った機能があるわけでもなく。
ハッキリ言って、メーカーの説明ほど優れたルアーとは思えなかった。
テスターによるインプレッションでは良いことばかり述べられているが、正直言ってそれを感じることはなかった。
まぁ、外観はあきらかにすばらしいけどね。ただそれだけ。
サーキットボードリップはもうどうだって良いのだが、重心移動システムのLBOⅡがこの程度しか発揮されていなかったのが、期待していただけに個人的にはちょっと残念。
ルアーの種類によるのかな?それとも、LBOⅡ自体がこの程度の実力でしかなかったのかな?
でも・・・CookaiBring130Sで「超・長距離飛行」とまで謳っていたんだから、LBOⅡの実力はこの程度なのかもしれないね。
飛距離を期待するならお勧めしないが、単にメガバス好きの人にとっtrは良いんじゃないかな。まぁ、その程度のこと。
ちょっと辛口ではあったが、CookaiBring130Sはこんな感じでした〜!
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