1年が経過してもなおコロナウイルスが猛威を振っている中、思うように釣りができない毎日。
そんな日々の中、久々に気になるミノーを入手。
それがこの、ヒフミクリエイティングの「ブレス100SS」。
形状からしてただならない感じを匂わせているが、これがまたおもしろい機能を有したルアーなのよね。
今回は、そんなブレス100SSの特徴から使用感までを、自分なりの視点で説明したい。
ヒフミクリエイティングとは?
まずは、「ヒフミクリエイティング」から。
ヒフミクリエイティングは、ルアービルダーとして有名(らしい)な米澤弘通氏が立ち上げたソルトルアーブランド。
名前から「投資信託かなんか?」と思ってしまったが、そもそもなぜ「ヒフミ」なのだろう?
1からていねいにルアー作りをしたい意味が込められているのかもね。
これまではそんなにテスターとか知らないし、興味もなかったが、改めてヒフミクリエイティングを調べてみると、オリジナリティあふれるルアーが揃っているという印象。
ただ、お値段もそれなりにするので、必要性を感じなければ手を出すまではいかないかな〜と。
シーバスアングラーの小沼氏が運営している「オヌマンch」で、ヒフミクリエイティングのルアーが多く紹介されている。実はそこで初めて知った。
そのオヌマンchで「ブレス60」が紹介されていたわけだが、ブレス60は5〜7g。
それだとさすがにサーフで使うには厳しいな〜と思っていたところ、100mmサイズもあるとのこと。
「これならばサーフで使えるかな」と。
ブレス100SSに着目したきっかけ
近年は頭打ち感が否めないと個人的に感じている、サーフ専用ルアー。
もう完全に飛距離偏重,重量増しのサーフルアーが増えている中、このブレス100SSは単調になりがちなサーフの釣りを楽しくしてくれそうな予感。
そんなブレス100SSに着目したきっかけは、以下の通り。
ミノーでもシンキングペンシルでも使える
ブレス100Sは、なんとリップの着脱が可能。
リップのあるシンキングミノーで潜らせてからの一定レンジで引くこともできるし、リップのないシンキングペンシルで表層へ向けて引くこともできる。
つまり、一つのルアーでシンキングミノーにもシンキングペンシルにも使える、「一粒で2度おいしい」を地でいくルアーなのが、ブレス100SS。
サーフ向きのショートミノー・・・かも?
個人的に思うご近所サーフで使えるミノーは、長さが120〜140mm、重量では20〜25g。
100mm程度のミノーも使うことはあるが、サーフで使うには満足できるものが少ない。
というのも、この手の100mmミノーはだいたい10〜15グラム程度と軽いものが多く、120〜140mmサイズの飛距離と比べて満足感が足りないとは感じていた。
重量を増やしたいところだが、それだとヘビーシンキングになってしまう。それだと意味がない。
うねりや波、風の逃げ場がないご近所サーフでも、しっかりとウェイトを感じながら、それなりの飛距離で投げきることができる。
そして、スローリトリーブでも引き抵抗を充分に感じながら、波打ち際まで巻ききることができる。
そんなショートサイズのミノーが欲しいと常日頃から思っていた。
このブレス100SSのスペックを見たとき、まさにそれに適合したショートサイズのミノーかなと。
ブレス100Sの特徴
ブレスには60mm, 100mm、いずれもフローティング(F)とスローシンキング(SS)の計4種類。
さらにスローシンキングにはラトルが入って音が鳴るサウンドタイプ(Sound+)もあるようだが、まずはノーマルタイプで試してみることに。
100mmサイズで24g、なのにスローシンキング
100mmサイズのブレスはフローティング(F)で19.5g。スローシンキングで25.5g。
その差、6g。
おなじボディサイズでフローティングとシンキングとの重量差をここまでつけているミノーって、そう無いんじゃないかな。
そこまで重量差をつけた開発者の意図は分からないが、単純にこれだけ重量のあるスローシンキングなら、飛距離のアドバンテージはありそう。
それでいて、ヘビーシンキングではなく、スローシンキング。
100mmサイズのミノーで、ここまでのって無いよね。
ファットボディ
ブレス100Sは通常のミノーよりちょっと高めの体高。
表現が適切かは定かではないが、個人的に感じるのは「100mmサイズのビッグベイト」といったイメージ。
100mmサイズで25.5gとしているのだから、それなりの浮力を求めてのボディ容量なのだろう。
ボディ容量が増える分、表面積も増えるので、水の抵抗も増して強アクションも期待。
アゴ下にカップ型凹み
実際に手に取って気付いたのが、ラインアイのすぐ下に位置する、かなり深い凹み。
おそらく、リップを外してシンキングペンシルとして使うときに、引き抵抗を増すためのものなのかも。
確かにサーフでシンキングペンシルを使うと、引き抵抗がなさすぎて不安になる。
うねりや波が加わると、シンキングペンシルを泳がせているイメージが湧きづらいため、すぐにルアーチェンジしてしまう。
だから、自分はご近所サーフでシンキングペンシルを使う頻度は極めて少ない。
シンキングペンシルで引き抵抗をつける要素は他にも重量もあるのだろうが、この凹みも加わることでどれだけ違うのだろうか?
フックサイズが#4
100mmサイズだが、SPMHの♯4を背負える。
このサイズのミノーなら#6くらいがほとんどで、大きいサイズが掛かった時にちょっと心許ない。
ルアーサイズは小さくとも、♯4くらいのサイズを背負えるのは頼もしいよね。
リップの着脱が可能
ブレス100は、リップの着脱が可能。
1つのルアーでシンキングミノーとシンキングペンシル、2つを役割を持つ。
最近ではエヴォルーツのようにリップを折っても使えるルアーも出てきており、サイレントアサシン140Sもリップを折ったらぶっ飛びのシンキングペンシルとして機能するようだが、このブレスシリーズはそんなことをせずともどちらの機能も有する。
【参考記事】
ブレス100Sをご近所サーフで使ってみた
まずはリップの付いたシンキングミノー、次にリップを外したシンキングペンシルとしてのインプレッションから。
使用の際は、下記のタックルでおこなった。
【タックルデータ】
ロッド : ’15ラフサーフ88
リール : ’17ツインパワーXD 4000XG
メインライン : アーマードF+プロ 1.5号
どちらの仕様も共通するのは、コンディションによってフロントフックがリーダーに引っかかることが多いということ。
どちらも飛行姿勢が定まっているとは言い難く、キャスト中にフロントフックがリーダーを拾ってしまうことが多いかなと。
シンキングミノーの使用感
リップ装着時のシンキングミノーでは、飛距離はだいたい45〜50m。
とはいえ、飛行姿勢が良いとは言い難い。
無風時は確かにスカッと飛んでいくが、風があるときはボディの表面積があるせいかフラフラっと飛んでいく。
それでもこれだけ飛ばせているのは、25.5gというルアー自重によるところが大きい。
まぁ、PE1.5号でこれだけ飛ばせているなら、飛距離的にはじゅうぶんかなと。
次に、リトリーブ。
リトリーブ時の引き抵抗はかなり強め。かなりのデッドスローでもブリッブリとティップに伝わってくる。
シンキングでこれだけブリッブリに泳ぐんだから、フローティング(F)だともっと強いのだろうね。
移動重心タイプのミノーは着水後に重心が前方に移動しないまま引くと水面を滑ってしまうが、固定重心のブレス100SSなら着水直後からリップがしっかり水を噛んで潜ってくれるので、泳ぎ出しのレスポンスは良い。
ただし、リップが広くしっかりと水を噛むのは良いのだが、フロントフックがリーダーに引っかかることが多い。
ブリブリと泳ぎが大きいゆえにフロントフックがリーダーを跨いでしまうようで、速巻きのときに絡んでしまうんだろうね。
シンキングペンシルの使用感
リップを外してのシンキングペンシル仕様。
飛距離はリップを付けたときとさほど変わらず。
気持ちシンキングミノー仕様よりは飛距離出てるかな〜という程度で、思ったほどの差はない。
アクションはミノータイプとはガラッと変わり、テールをフリフリというよりは、短いピッチでS字に動く。
これまで使ったルアーの中で近いのは、エアオグル85SLM。
ブレス100SSは浮き上がりも早く、引き抵抗もそれなりにあるので、サーフでもデッドスローに泳がすことができる。
流石にうねりや波がきついときでは厳しいが、これならサーフでも違和感なく使えそう。
水面に浮き上がりやすい波打ち際では、引き波でリトリーブを止めて誘うのもアリかもしれない。
【注意!】リップを外す前に、フックは外しておくこと!
着脱式のリップは、このようにリップのサイドを親指で押し込んで外す。
このときの注意点として、リップを外す前に必ずフックは外しておくこと。
着脱式とはいえ、かなり力を入れないと外せないので、フックを付けたまま外そうとすると、リップが外れた際、勢いあまって指や手のひらにフックが刺さる可能性が高い。
しかも、標準装備のフックが、刺さり抜群のがまかつSPMH。もうケガする可能性大。
「オレは器用だから大丈夫!」なんてことを思わず、ここは面倒でも、必ず両フックを外してからリップを外すようにしよう。
釣り場では、あらかじめリップを外しておいたシンキングペンシルから使用し、必要に応じてリップを取り付けてミノーとして使うのが良いだろう。
逆にミノー→シンキングペンシルの順序で使うのは、手間と時間がかかるので現場向きではないかな。
ブレス100SSのまとめ
まだ使い込んでいるわけではないが、現時点では総合的に使い勝が良いルアーではあると思う。
着脱式リップというとリップの耐久性が心配になるが、厚みも申し分ないのでそこまで気にする必要はなさそう。
このリップのあるなしでアクションの強さが極端に違うだけに、明確な使い分けが可能。
さらに違うレンジや泳ぎを微調整できるよう、複数のリップをそれぞれ削って調整したものを揃えれば、1つのルアーでいくつもの違った泳ぎなんかも演出できそう。
サーフシーバスを目的に入手したが、これならばヒラメにも効果はあるだろうね。
これから秋のハイシーズン、このブレス100SSが大活躍する可能性がある・・・かもしれないね。
とりあえずはブレス100Sをメインで使っていくつもりでいるので、結果はまた本ブログでお伝えできれば。
まぁ、過度な期待をせず、待っていてくださいね!
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