今日から9月。
富山遠征以降に家族がコロナに感染。現在は近年まれにみる大型の台風が接近中。
なので、最近は釣りはご無沙汰の、不肖ゆたりなです。 (;´д`)
そんな中、突然ではありますが、今回は’19セルテートと’17ツインパワーXDの「剛性型スピニングリール」対決でもしましょうか!
とはいえ、’17ツインパワーXDは、すでに一世代前。
’19セルテートは現時点で最新とはいえ、リリースからすでに3年目。
いまさらインプレッション記事を入れているブログやyoutube動画などほぼ皆無。
でも、この2つのリールは、間違いなくアタリ。両者とも高かったけど買ってよかったと、今でも思っている。
両者とも剛性を売りにしており、かつ、軽いローターを採用。共通点は多い。
サーフやハタゲーなどのミドルゲームをメインで使うなら、この2つさえあれば、向こう10年は買い替える必要すらない。
個人的には、そう思っている。
今回は、そんな’19セルテートと’17ツインパワーXDの、スピニングリール対決。
番手はそれぞれ3000と4000で異なるが、もちろんそれを差し引いての比較。
あくまでも自分なりに感じた使用感をもとに、率直に述べてみたい。
「’19セルテート V.S. ’17ツインパワーXD」対決
巻き感
さぁ、まずは両者の「巻き感」から。
巻き感については、どちらもグッド。ただし、両者とも同じ巻き感でも、質が異なる。
巻きの軽さでは、’17ツインパワーXD。
このツインパワーXDの巻きの軽さは、マグナムライトローターの存在が大きい。
ツインパワーなのに巻きが軽い。そこがこれまでXDをお気に入りとしている点。
対して’19セルテート。
こちらはツインパワーXDほどの巻きの軽さはないものの、ノーマルツインパワーよりは巻きが軽い。
つまり、「ノーマルツインパワー以上、ツインパワーXD以下」。
ただ、巻きの軽さがツインパワーXDより下だからダメなわけじゃなく、どちらもスカスカ感のないカッチリとした巻き心地で、どちらもお気に入り。
よって、ここは引き分け。
ゴリ巻きパワー
次は、ゴリ巻きのパワー対決。
ゴリ巻きについては、ツインパワーXDよりもセルテートの方が明らかにグイグイ巻ける印象。
セルテートでターゲットの魚種をそれほど釣ってはいないが、横幅1メートルほどのツバクロエイを掛けた際、ゴリ巻きでも意外にあっさり、スイスイ巻けるのには驚いた。
イメージとしてはローギアで巻いているような感覚だが、だからといって感度が悪いかといえば、そうでもない。
’19セルテートLT3000XHと’17ツインパワーXD4000XGとの比較でも、前者の方がボディサイズは小さいが、メインギアは大きい。
さらにハンドル長では前者が60mm,後者が57mm、ハンドル1回転の巻き取り長は前者が93センチ,後者は99センチ。
番手はセルテートの方が小さいが、ゴリ巻き力があるのは明らか。
ボディバランス
ボディバランスは、断然セルテートの圧勝。
これはねぇ、もう巻き比べれば誰でも分かるレベル。
通常のスピニングリールを速巻きするとボディが左右に大きく振れる感触があるが、’19セルテートはそれが他のスピニングリールと比べてもはるかに小さい。
細かいことはよくわからないが、大口径ギアを使っているぶん、重心が安定するということもあるだろう。
ギアが大きければそのぶん重いので、手元近くに重心が乗る。巻いたときのブレが抑えられるということもあるんじゃないかと。
さらに先のスプールやローター部分の重量を抑えたことも大きいだろう。
あぁ・・・さらにモノコックボディでもメタル素材を貫いたからこそ、この安定したボディバランスになったのかもしれない。
あくまでも素人の憶測でしかなく、技術的なことはよく分からないが、とにかくボディバランスは’19セルテートが良いのは明らか。
ドラグ
ドラグについては、ドラグ性能とドラグ音の2項目に分けて評価をしてみたい。
ドラグ性能
ドラグ性能は、ツインパワーXDとセルテートで、はっきりとした違いが分かる。
ツインパワーXDのドラグでは、最初の効きは強く、一旦ラインが出るとスーッとスムーズに出るイメージ。
対してセルテートのATDドラグは、ラインの出始めから常に一定のテンションで「ねばる」ようなイメージ。
ツインパワーXDのドラグが最初のフッキングがしっかり決まりそうな気もするが、セルテートのドラグは魚が掛かったときに一定のラインテンションを維持できてバレにくそう。
しかし、実釣上の優劣の差は、使った感じではよく分からなかったし、バラシの数の明確な差も見られなかった。
ただ、個人的にはセルテートのドラグの方が好みかな〜。
ドラグ音
ドラグ性能の次は、ドラグ音。
ドラグ音が大きかろうが小さかろうが、性能に何ら影響を及ぼすものではないとこれまで思っていたが、実際に使い比べてみるとけっこう影響があることに気付かされた。
ここは完全に人の好みによるところではあるが、個人的にはドラグ音の大きい方が良いと思っている。
もちろん、魚との駆け引きに直接影響するものではないが、ドラグ音は精神的な効果に大きな影響を与えるとも思っている。
大きな魚を掛けたとき、ドラグ音が唸ると身体中に一気にアドレナリンがめぐって興奮するし、キャッチした時の達成感も高まる。
そしてもう一つ、ドラグ音が大きい方が良い理由。それは、サーフエギングのときに気づいたこと。
自分の場合はエギをシャクったときのドラグ音でドラグの微調整をするのだが、特にサーフエギングではドラグ音が小さいと、ドラグ音が波の音に消されてしまい、ドラグ調整の判断がしづらい。
エギングではシャクったときにドラグが少し「ジッ!」と出る程度に調整するのだが、セルテートだとドラグ音が小さすぎて、波の音で打ち消されてしまう。
ダイワのリールは巷では「鈴虫ドラグ」と揶揄されることが多いが、’19セルテートも例外なくドラグ音が小さい。
だから、ドラグ音なら、’17ツインパワーXDのほうが好みかな。
ただ、ダイワのリールでもドラグ音を大きくするチューニング方法があるようなので、近いうちにそれを試してみようかな。
ラインローラーの防水
セルテートのほうが購入からまだ半年程度しか経過していないので、現時点での対等な比較はできないが、現時点でセルテートの防水性能には充分満足している。
普段のサーフでの釣りではリールのボディ全体が波を被ることはまずないので、とくに重要視している箇所はラインローラー部分。
この部分は波を被る被らないに関係なく、回収したラインから海水が伝い、ダイレクトに海水を受ける場所。
メンテナンスを怠るとすぐにシャリ音がするので、この部分の防水機能の有無は、個人的にとても重要視している。
ツインパワーXDでは、ラビリンス構造と防水グリスの2段構え(Xプロテクト)により、ベアリングへの海水の侵入を阻止。
対してセルテートは、磁性流体オイルを用いた構造(マグシールドボールベアリング)。
これまで使った感覚だけでいうならば、マグシールドを採用しているセルテートのほうが防水性能が高いと感じている。
ツインパワーXDはだいたい半年くらいしたらラインローラー部分のシャリ音が出始めて自己メンテをおこなうが、セルテートは半年使用してもシャリ音がまったくしないし、この時点で不安感すらない。
ダイワのマグシールドについてはネット上や周囲の評判からあまり良い印象はなかったが、この’19セルテートを使ってみるとそんなことはない。
もちろん、個体差や使用状況,アフターメンテナンスによっても違うのかもしれないが、これまでのようなサーフメインで使っているぶんには充分満足している。
これで1年以上シャリ感が出ないようなら、セルテート一択になるんだけどなぁ。どうだろ?
ラインストッパー
実釣パフォーマンスには直接関係ないところではあるが、一つ言いたいことがある。
それは、ラインストッパー。
近年はどのスピニングリールでもスプールにラインストッパーが備わっているが、お世辞にも使いやすいとは言い難い。
こんなの使いにくいし、余計なパーツを備えるだけでもコストが掛かって販売価格が跳ね上がるなら、いっそのこと「いらないのに」とさえ思っていた。
しかし、今回の’19セルテートのラインストッパーは秀逸。とにかくラインを留めやすい。
PEだろうがフロロだろうが、細糸だろうが太糸だろうが、ワンタッチでカチッと留まってくれる。
ちょっとした改善ではあるが、これまではどこも改善しなかったところに手を加えたのは、賞賛に値する。
よって、ラインストッパーの機能は、’19セルテートの圧勝。
外観
そして、最後は外観について。
外観は、圧倒的にダイワの勝利。
ダイワのスピニングリールのデザインを大きく決定づけたのが、モノコックボディとエンジンプレート。
余計なスペースを省き、余計なネジもなく、全体的にコンパクトにまとまった流線形デザインがすばらしい。
’19セルテートがリリースされたときはかなり心動いたが、いざ手に取ってみるとやはり惚れ惚れする。
加えて、これまでのセルテートはゴールドの差し色が気に入らなかったが、’19セルテートあたりから余計な差し色を加えずに、シンプルな色合いにしてあるあたりが良い。
ちなみに、’22イグジストも、あの宇宙服をイメージするようなフォルムが素晴らしい。’22ステラとの比較で言うなら、個人的には’22イグジストが好み。
もうこうなったらセルテートどころじゃなく、リールはダイワ派になっちゃいそう。
まとめ
今回のリール対決、総じて言えば’19セルテートに軍配。
もちろん、’17ツインパワーXDも良いリール。
すでに全世代のリールではあるものの、中古市場でも値崩れがほとんどないほどの人気ぶり。
今でも自分のお気に入りであることに変わりはないが、’19セルテートはそれを見事に上回った。
もちろん、先にも挙げたようにベールを返したときの音が小さいとか、ラインローラーのメンテに自由度がないなどのデメリットもあるが、そのデメリットがデメリットと感じないほど、’19セルテートの出来が素晴らしい。
もう正直、この’19セルテートだけで充分と言えるくらい。
個人的には、もうダイワへ切り替えたいほど。ダイワに傾きつつある。
来年あたりからセルテートのモデルチェンジが出そうだが、もしモデルチェンジが出たとしても、この’19セルテートから目移りすることはない。そう言い切れるほど気に入っている。
まぁ、なんだかんだ言ってはみたものの、両者とも永く使える良いリール。
今後大きな不具合が出ない限り、むこう10年は大事に使っていくだろう。
今から両機種の新品を購入する人は少ないかもしれないが、もし中古で状態が良いのがあれば、間違いなく「買い」。
もし両機種とも持っている人がいたら、ぜひ本記事と摺り合わせしてみてね。
コメント