【熱砂ヒラメミノーIII125S(シマノ)】トータルバランスが優れたシンキングミノー

タックル

多くのサーフアングラーに愛されている、シマノの熱砂シリーズ。

一方、ご近所サーフでの釣りを中心に展開している本アホアホブログには登場回数がほとんどないのも、シマノの熱砂シリーズ。

そんな中、本ブログでは珍しい、熱砂ルアーのヒラメミノーIII125S。

実はコレ、たまたまサーフで拾ったもの。

そもそも西湘サーフで常用するミノーは、サイレントアサシンシリーズを軸に+αあれば十分だと、個人的には思っている。

だから、近年は熱砂シリーズのミノーを入手しようとは思っていなかったし、入手するつもりすらなかった。

とはいえ、縁があってこの不肖ゆたりなの手元に届いたわけなので、偏見を持ちながらも使ってみたところ、これがなかなかの使用感!

今回はちょうど良い機会だから、偏見を交えた熱砂シリーズのルアーを好まない理由を述べた上で、ヒラメミノーIII125Sの実際の使用感なんかを語っちゃおうかなと思う。

ぼくが熱砂シリーズを好まない理由

熱砂はサーフ使用に特化したルアーシリーズではあるが、そもそも、熱砂シリーズのルアーは個人的に好みではない。

いくつか理由はあるが、その中でも大きく2つを挙げてみたい。

AR-C VRの悪いイメージ

AR-Cシステムは、言わずと知れたシマノの重心移動システム。シマノ製ミノーの多くは、このAR-Cシステムを搭載している。

サイレントアサシンシリーズを中心とした、シマノルアーに搭載されているAR-Cシステムについては、個人的には絶大な信頼を置いている。サイレントアサシンシリーズはサイズ違いで揃えており、これが不肖ゆたりなのサーフフィッシングの軸となっているほど。

ただし、熱砂ミノーに多く採用されているAR-C VRについては、話が別。

AR-C VRは、これまでのAR-Cよりもウエイトを低重心化し、さらに多くのウエイトを載せることで、飛距離と泳ぎの両立をはかるというもの。ウエイトが低重心化することで、多くのウェイトを載せても早巻きでも泳ぎが破綻することなく、安定して泳ぐという理屈なのだろう。

そのAR-C VRを搭載しているスピンドリフト110HSを所有しているが、不肖ゆたりなのご近所サーフの釣りでは、ほとんど出番が無い。

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その原因は、重量に対する飛距離の無さと飛行姿勢の悪さ。それともう一つ、リトリーブ中の手元にくる感覚の悪さ。

重量が32gある割には、飛距離がイマイチ。しかも、飛行姿勢がそんなに良いとはいえない。

固定重心を採用しているヘビーシンキングミノーの多くは飛行姿勢が良くかっ飛ぶものが多いが、このスピンドリフト110HSはその辺がどーもイマイチ。

しかも、手元に伝わる感覚もイマイチ。

あくまでも感覚ではあるが、ミノー特有の小気味よい感覚とは違い、単純にオモリが振れるようなブルンブルンという感覚。これがどーも自分の好みに合わなかった。

ヘビーシンキングミノーにむりやり重心移動システムを入れた感がどうしても拭えず、自分の中でAR-C VRは不要とまで思っていたくらい。

サーフフィッシングに熱砂ルアーって・・・必要?

もう一つ、サーフでの釣りで熱砂ルアーの必要性を感じていないというのも、大きな理由。

熱砂ルアーで唯一サーフのヒラメマゴチへ必要性を感じているのは、炎月(現在は「三型投式」に名称変更)くらい。

炎月だって、元々はオフショアのシリーズから派生したもので、最近になってヒラメに対する炎月の効果が明らかになったことを受けて、熱砂シリーズにラインナップされて「三型投式」と名称変更したくらいだし。

今年になって発売されたネッサアサシン140Sだって、そもそもがサイレントアサシン140Sからの流用でしょ?

ハッキリ言って、サーフのヒラメマゴチには、既存のシーバス用ミノーやバブレーション,メタルジグがあれば充分で、熱砂ルアーに必要性をまったく感じていなかった。

ヒラメミノーIII125Sの使用感

そんな不肖ゆたりなの思い込みに溢れた、熱砂シリーズのヒラメミノーIII125S。

たまたまサーフで拾ったから使っているようなものだったが、このような偏見を持ちながらも、使ってみるとこれがなかなかの使用感。

これまでの熱砂シリーズやAR-C VRへのマイナスイメージを払拭するくらいの使い勝手の良さが明らかに。

シンキングの割にブリブリ泳ぐ

全体的にボリューム感のあるボディ。

そして、リップ形状は横幅が広いタイプ。

これにより、シンキングでありながら、潜りすぎずに程よいブリブリ感のある泳ぎを出しているのだろう。

期待を裏切る飛行姿勢の良さと飛距離

そんな幅広形状のリップを使用しているのだが・・・

真後ろから見ると、ボディにリップが隠れる。

飛行姿勢や飛距離を配慮しての設計なのだと予想する。

実際に投げてみると、飛行姿勢が常に安定しており、飛距離も出ている。

キャストフィールは非常に良く、飛距離はサイレントアサシン140Sと比べてわずかに足りないかな〜と感じる程度ではあるが、感覚としてはサイレントアサシン140Sとほぼ同等と見てもいいだろう。

ランガンに最適な程よい重量

ヒラメミノーIII125は、シンキングで25g。

ランガンするには重すぎず、飛距離を出すには軽すぎない、適度なウエイト。

多少の風にも負けず、うねりが出てもそれなりの引き抵抗を感じる。

それでいて、体高も高いファットボディ形状で、アピールも強い。

サーフで使用するミノーなら、このくらいの重量が一番使いやすいと思う。

足元まできっちり潜って泳ぐ

泳ぐ姿勢は、少し前傾気味。

なので、リップが水の抵抗を受けて、しっかり潜って、しっかり泳ぐ。

だからと言って、潜りすぎてブレイクにガツガツ当たることはなく、泳ぎも暴れすぎることがない。

それでいて足元のブレイク付近に来てもすぐに浮き上がることなく、程よい引き抵抗を感じつつ、ギリギリまできっちり潜って泳ぐ。

なかなか表現が難しいが、要するにトータルで「~すぎる」ことがない、とてもバランスの良いシンキングミノー。

とても使いやすいミノーということだね!

まとめ

このように、ヒラメミノーIIIはトータルバランスに優れた、想像以上に使い勝手の良いルアーであることが分かった。

すでに不肖ゆたりながお気に入りのサイレントアサシン140Sよりもハイアピールで、それでいてサイレントアサシン140Sとほぼ同じ感覚で使用できる。非常に優れたミノーだね。

ただし、遠浅サーフで使用するのはちょっと厳しいかもね。水深にもよるだろうけど、浅いところだと潜りすぎちゃって底叩くだろうから。

少なくとも、西湘サーフのようにフルキャストして5メートル前後の水深のところなら十分使えると思う。そんなに沈ませなくても、足元近くのブレイクに潜んでいるヒラメを捉えるには十分だろうから。

このヒラメミノーに、近年ではキョウリンホログラムやフラッシュブーストが採用されたものもラインナップ。

これらが視覚からのアピールにどれだけの効果があるかは分からないが、ヒラメミノー自体の基本性能が抜群であることには変わりはない。

熱砂ファンにはならないが、このヒラメミノーIII125Sの実力は、このあまのじゃくな不肖ゆたりなも認めざるを得ない。

フローティングもあるので、使ったことのない方はフローティングとシンキング、お好みの方をご自分のラインナップに入れてもいいかもね!

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