レアニウムのドラグがスムーズにきかない!
不肖ゆたりなが様々な釣りで愛用している’12レアニウムci4+。
レアニウムは以前からドラグの調子が悪く、ラインが出る際にドラグの滑りが不規則だった。
「グワ〜ン、グワ〜ン」てな感じで、スプール回転中に引っ掛かりが良い領域と悪い領域の差が大きい。
さらにドラグノブを外してみると、スプール内部にカフエルトカスが溜まっている。
レアニウムで採用しているドラグワッシャーはフエルト製。その繊維が切れて溜まったのだろう。
数年前のメーカーによるオーバーホール後、ドラグ性能は若干改善されてはいたが、完全にドラグ滑りが改善したわけではなかった。
その時はおそらく、ドラグワッシャーへのグリスアップしかしてなかったのだろう。
これまでは自分でドラグメンテナンスするなんて考えてもいなかったので、オーバーホール後のドラグ性能も「まぁこんなもんだろう」と諦めていたし、素人はラインローラー以外はリールをバラさない方が良いだろうと、勝手に思い込んでいた。
オヌマンchを見て、自らドラグメンテナンスを決意
そんな中、最近になってシーバスアングラーの小沼正弥氏が運営している『オヌマンch』を拝見していた時のこと。
そこにはスピニングリールのドラグメンテナンスの内容が出ていたのだが、これまでは触れたことのないドラグ構造の理解や、簡単に自己メンテナンスできることも分かった。
それならば、いっちょドラグメンテナンスをやってみましょうか!
ということで、まずはレアニウムのドラグメンテナンスを決意。
その前準備として、リールのメンテナンスパーツを販売しているヘッジホッグスタジオにてフエルトドラグワッシャーとドラググリスを購入。
【フエルトドラグワッシャー】
ドラグワッシャーは、フエルト素材とカーボン素材の2種類がある。
レアニウムに使われているのは、フエルト素材のドラグワッシャー。
レアニウムのスプール内を見ると、このようにフエルトカスが溜まっていたので、フエルトドラグワッシャーが消耗していると判断。
まずは新品のものを購入。
レアニウムにはフエルトドラグワッシャーが3枚入っており、2枚は同サイズ、残りの1枚だけは違うサイズのようだ。
まずはリールのメンテナンスグッズやカスタムパーツを販売しているヘッジホッグスタジオのホームページから、自分に合う機種のものを選択し、購入。
フエルトドラグは3枚セットで500円程度、上位機種にあるカーボンドラグワッシャーのセットでも1500円以内で買える。
>> 【シマノ純正】ドラグワッシャー:全モデル対応版
実際に、使用済みと新品のドラグワッシャーを比べてみると・・・
上側2枚は形状や厚みはそんなに変わらないように見えるが、あれだけのフエルトカスが出ているわけだから、それなりに消耗しているのだろう。
下側1枚のドラグワッシャーは、見るからに形状変化が激しい。厚みもだいぶ薄くなっていることから、このワッシャーがもっとも消耗度合いが激しいのだろう。
今回は3枚すべてのワッシャーを新品に交換。
iosファクトリーのドラググリス『しろくま』
ドラグワッシャーの次に重要なのが、ドラググリス。
最初は価格も千円程度で安いシマノ純正のドラググリス購入を検討していたが、せっかくだからと純正よりも3倍の値段がするiosファクトリーのドラググリス『しろくま』を購入。
>> しろくまグリスの購入は、ヘッジホッグスタジオ
iosファクトリーの説明によると、しろくまグリスは「フッキングなどの瞬間的にしっかりと粘り、魚が走った時には適度な抵抗でスムーズな滑りを出してくれる」とのこと。
気温の変化も受けにくく、安定したドラグ性能を維持できるようだ。
しろくまグリスよりも粘度の高い『デカくまグリス』なんてのもあるが、サーフでの釣りやハタゲーム程度にはちょっとオーバースペック。
実際のところは使ってみないことには分からないが、まずはメーカーからの説明文を信じ、しろくまグリスのほうを使うこととした。
初めてドラグメンテナンスは、思ったより簡単!
さぁ、新品のドラグワッシャーもドラググリスも揃った。
さっそくメンテナンスをしてみましょう!
まずはパーツの取り外しから。
この六角形のワイヤーをピンセットでゆっくり外し、上から各部品を取り出す。
このようにラインローラーの時と同様、取り出した順に部品を並べておけば、組み直すときに間違うことがない。
おぉ、フエルトカスがいっぱい溜まっている・・・
次に、各パーツの洗浄。
パーツ洗浄には、ラインローラーの時と同様にパーツクリーナーを使用。
パーツクリーナーは、ホームセンターで普通に売られているものを使用。
スプール内にパーツクリーナーを吹き付け、綿棒できれいに拭き取る。
バラしたパーツもパーツクリーナーを吹き付け、キッチンペーパーや綿棒できれいに拭き取る。
そして、新しいドラグワッシャーへしろくまグリスを塗りつける。
ドラグワッシャーの両面にべったりと塗り付ける。
そして、ドラグノブの内側も、しろくまグリスを塗りつける。
フエルトワッシャーは変形しやすいので、グリスを塗布する際にはフエルトワッシャーを無理に引っ張ったり伸ばしたりしないこと。
特に新品のドラグワッシャーの場合、これだけだとグリスがフエルトの表面に付着するだけになるので、一度パーツを組んでフエルト内部へグリスを浸透させるために、ドラグをきかせてスプールを回転させてから再度パーツをバラしてグリスを塗り直すようにすれば良いかな。
フエルトのように内部まで浸透しないカーボンドラグワッシャーの場合はそこまでする必要はないだろうが、フエルトの場合はここまでやったほうが良いと思う。
あとは、順番にパーツを組めばOK.
メンテナンス完了後、実際にドラグを締めてラインを出してみると・・・おぉ、なかなかの食いつき!
ラインの滑りもスムーズ!ナイスですね〜!(^▽^)
ツインパワーXDのドラグメンテナンスもやってみた
レアニウムがナイスな状態なったので、ついでにツインパワーXDの方も同様にドラグメンテナンスをやってみた。
ツインパワーXDの場合、ドラグパーツをばらしたら、このようにスプールの奥にベアリングが組まれている。
こちらのベアリングも取り出して、パーツクリーナーによるクリーニング,オイル注油が必要。
もう一つレアニウムと異なるのは、ドラグワッシャーの材質。ツインパワーXDのドラグワッシャーは、カチカチのカーボン製ドラグワッシャー。
カーボンドラグワッシャーの場合、フエルトと違って黒っぽい汚れが付着している。
こちらもワッシャー表面が削れて薄くなるようならば、新品に交換する必要がある。
これもパーツクリーナーで綺麗にしてから、しろくまグリスを塗って組み直す。
ドラグメンテナンス後の使用感は?
さぁ、ドラグメンテナンスを完了し、ご近所サーフ釣行で実際に試してみた。
まずはツインパワーXD。
これまでツインパワーXDを使用中、特にドラグの異常を感じたことがないため、メンテナンス前後での差はそんなに感じなかったが、ちょうど先日のランカーシーバスを釣り上げた時のやりとりではまったく不安を感じることがなかった。
フッキング時もドラグがしっかり効いており、魚が走った際の滑りも程よい感じ。
>> sasuke120裂空で念願のランカーシーバス!的な、ご近所ナイトゲーム
その証拠に、フックはしっかりと懐まで入っており、伸びはまったくなかった。
一方のレアニウム。
レアニウムの方はまだ魚を掛けていないが、ドラグの調子が分かったのがエギングの時。
エギングの時はドラグを緩めに設定するが、エギをシャクった時のドラグの滑り具合の微調整がきくようになったと感じている。
やはり交換した新しいドラグワッシャーとしろくまグリスの効果はあるのかなと。
ドラグメンテナンスのまとめ
以上、初めてのドラグメンテナンスをした感想と感触を、自分なりに述べてみた。
基本的にはリールの中身をいじらない方が無難と思っていたので、ドラグをバラしてメンテナンスすることなんて、これまでまったく考えていなかった。
それだけに、実際にドラグメンテナンスしてみると、思った以上に簡単にできることが分かって、肩透かしをくらったくらい。
実際の使用感もすこぶる良い。
今回使用したしろくまグリスは純正グリスの3倍の価格はするが、それでバラシのリスクが少しでも下がると思えば、そんなに高い買い物ではないと思う。内容量も充分あるので、1度買っておけばしばらくはもつ。
おすすめまではしないが、3倍の価格と言っても3千円程度ならば、試してみる価値は充分あると思う。
しかも、ヘッジホッグスタジオならamazonよりも安く購入できる上、5千円以上で送料無料。
しろくまグリスの他にもドラグワッシャーやラインローラーのベアリングなどのメンテナンスグッズなども含めれば、すぐに5千円に達してしまう。
それならば、ヘッジホッグスタジオの方がお得に購入できるよね。
>> リールのカスタムパーツなら、HEDGEHOG STUDIO
ラインローラーのメンテナンスは人によってやり方が違うし、オイルかグリスかも人によって違うので、どうやるべきか迷ってしまう。
しかし、ドラグメンテナンスはほぼ一貫しているので、やり方さえ覚えてしまえば非常に簡単。
ドラグを多用しなければやる必要はないかもしれないが、不意な大物が掛かったときにドラグがうまく機能せずにラインブレイクなんて悲しい思いをしたくなければ、やっておいた方が良いだろう。
この不肖ゆたりなのように、ドラグメンテナンスをしたことがなく、少しでもドラグの効きに不安を抱いているのであれば、この機会に自らドラグメンテナンスにチャレンジしてはいかがかな?
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