前回記事で述べたMJリグのシンカー改良によって、環が開くために起こるトラブルが無くなり、飛行姿勢が飛躍的に安定、キャスト時の平均飛距離がアップしたことをお伝えした。
そしてシンカーと同じくして改良されたMJリグのジョイント。
左:旧ジョイント 右:新ジョイント
新ジョイントの方は、これまでのMJリグのジョイントの欠点が確実に解消され、利便性や機能性をさらに高めた仕様となっている。
シンカーに引き続き、今回はそんなMJリグのジョイントの改良点からワームの装着方法までを解説する。
ワーム装着が簡単かつズレない
これまではワーム装着時にプレートを折り曲げて固定する必要があったのだが、このプレートが硬いので曲げづらかった。
爪を立てて曲げようとすると、爪の弱い人は爪が削れたりした。
オレの場合は一度ワームを装着するとワームを付け替えることはほとんどなかったが、人によっては頻繁にワーム交換する際にプレートを何度も曲げたり伸ばしたりするので、金属疲労で折れることがあったようだ。
ステンレスプレートを折り曲げる必要がないので、親指が痛くならないし、親指の爪が弱い人は割れることもない。当然、何度も折り曲げてステンレスプレートが折れることもない。
新ジョイントでのワームの取り付け方
不肖ゆたりなが実践しているやり方を公表する。
ワームを固定させるのは、写真に示した赤丸の4点。そしてワームを通す順番を白丸の番号。
これらを押さえた上で、ワームの取り付け手順を解説する。
まずは、頭部の固定から。
【手順1】まずは①の先端の突起にワームの頭を正面から刺し、上へ向けてチョン掛け。
【手順2】このように刺した頭を指で押さえ、矢印のようにワームを前方向へ押し気味にして、下の②の突起へも刺し込む。
この時点で、ワームはまだ前方向へ押し気味にしておく。
次に、胴部分への固定。
【手順3】前方へ押し気味のまま、ワームをサクッと上から刺し込む。
【手順4】そして、刺したワームをこのように上から指でいったん潰して・・・
【手順5】前方へ寄っていたワームをちょっと後方へもどしてから・・・④を刺しなおすイメージで、ワームの高さも元に戻す。
はい、ジョイントへの取り付けはこれで完了。
ちょっとややこしく感じるかもしれないが、実際にやってみるとけっこう簡単。しかも、旧シンカーよりもジョイントのプレートに密着して固定され、意外とズレにくく外れにくい。
あとはお好みのフックセッティングをすればよい。
なにより、これまでのようにプレートを折り曲げる必要が無いので、親指が痛くならないのは大きいね。
新ジョイントのメリット
スナップを外さずに簡単シンカー交換
これまではシンカー交換する際はスナップを外さなければならなかったが、今回の改良ジョイントではスナップを外すことなく、スナップの位置を後ろにずらすことで簡単にシンカー交換ができるようになった。
まずはこのようにスナップを先に装着する。
スナップをこのように後方まで移動させて・・・
溝のところからシンカーを滑り込ませて、奥まで通し・・・
あとはスナップを溝の奥まで戻せば、これでOK.
当然ではあるが、スプリットリングを介しての接続ではないので、スプリットリングプライヤーなどの道具を使う必要はなく、スッと簡単に付け外しが可能。
こんな程度の接続で、使用時によくシンカーが外れないなーと思ってしまうのだが・・・実際にキャスト&リーリングを繰り返しても、本当に外れない。
そして、シンカーを交換する時は、先ほどのようにスナップを後方へずらせばシンカー環の通り道ができるので、これに沿ってシンカーを外すだけ。
使用の際にはスナップの位置を前方にずらすだけで、通常使用でシンカーが外れることは無い。
ただし、これは新シンカーに限る。旧シンカーは環が細いので、通常使用でも環の通り道ができるために着底の衝撃などで簡単に外れてしまう。
以下に【新旧のジョイント,シンカーの組み合わせ適合】を示す:
逆付け仕様も可能
新ジョイントは、そのまま逆付けで使うことも可能。飛行姿勢や飛距離は順付けとほぼ変わらず。
逆付けの場合は、スナップを通すところを変えるだけ。
シンカーの向きを変えて、この穴部分へスナップを通せばOK。
シンカー交換だけは順付けのようなわけにはいかないが、逆付けすることでのメリットはある。
逆付けにすることのメリットは、ワームの種類やフックのアレンジ方法などによっても異なるのだが・・・例を幾つか挙げてみよう。
(例1)パワーシャッド4インチ装着(シャッドテールワーム)
パワーシャッドはテール形状がこのように三角形となっているのだが、順付けと逆付けでは泳ぎの大きさが異なる。
このように、シャッドテールの形状が上下非対称のものは、逆付けにすると波動の大きさが変わる場合がある。
平らな面を上にした通常の付け方(順付け)よりも・・・
平らな面を下にした逆の付け方(逆付け)で泳がせた方がテールの動きが大きくなる。
下記リンクは、過去にその部分も記載しているので、参考まで↓
>> パワーシャッド(エコギア)の特性を活かしたセッティング
ちなみに、どちらの向きでも飛行姿勢,飛距離ともにバツグン。
順付けではアピールが弱くてアタリが無かったのが、逆付けに切り替えた途端、アタリが連発になる・・・なーんてことがあるかもね!
(例2)トレブルフック装着
MJリグにトレブルフックを装着する場合。
順付けでは下にあるトレブルフックが・・・
逆付けにすると、トレブルフックが上向きになる。
あれ?これって・・・今年発売になったマゴチ専用ジグヘッドリグのデュオのジャンゴ!
ということは・・・ジャンゴ、買わなくても済むじゃん! (゚Д゚;)
あら、経済的!( ̄∇ ̄;)
(例3)シングルフック装着
オレが普段から使用している、MJリグ推奨のシングルフックを使用する場合。
順付けではフックポイントが上向きになるが・・・
逆付けにすればフックポイントが下向きになる。
まずはこれによって、おかっぱりからの太刀魚テンヤ的な使い方ができる。
太刀魚は下から食いあげてくるので、レンジを探りながらのタダ巻きで、アタリがあったら即アワセすれば、口周りにフッキングする。
夜通しの釣りなので、最近はおかっぱり太刀魚はご無沙汰だが、機会があれば試してみたい。
そしてもう一つの利点として、下顎にフッキングすることで、大物のキャッチ率が上がること。
下顎にフッキングすれば、やり取りの際に食いしばることができないのか、比較的すぐに浮いてくる。
これは過去にハタゲームで試したことがあるのだが、間違いなく効果はある。
根に突っ込むハタ類でやってみると、比較的容易にキャッチできると思うよ。
さらにフックポイントが下向きだと、フックにウィードが引っ掛かりにくい。
リグ回収時、フックポイントが上向きだと海面に浮いた切れ藻をよく引っかけるのだが、下向きにするとワームの背中でウィードを避けるので、フックポイントで引っかけることが少なくなるという利点もある。
要するに、その日のコンディションやターゲットによって、上下替えることで対応できるというわけ。
まとめ
以上、MJリグの新タイプのジョイントの特徴や使い方などについて解説してみた。
上記の他にも、個人的にMJリグで試してみたい新たなセッティングが幾つかある。まずはそれらを試しつつ、一定数の結果が出たら本ブログでも報告したい。
効果が得られなかったら、もちろんお蔵入りだけどね。
新たなセッティングのことは置いといて、まずはMJリグを使ったことがある人なら、間違いなく今回の改良の効果を実感してもらえると思う。
改良に改良を重ねており、よくもまぁあんだけ考えられるよな~と感心してしまうくらい。
既存メーカーだってあんなにアイディア出ないだろ。
他社のパクリばっかりに奔走するんじゃなく、メーカーとしての根性は出してもらいたいものだが。ユーザーの知的好奇心を掻き立てるようなものをね。
そんな知的好奇心を掻き立てる今回の改良版のMJリグのジョイント、興味がある方はぜひ使ってみてね!
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