個人的にお気に入りのバイブレーションルアー。
それがエクリプスのパワースライト85。
パワースライト85との出会い
このルアーとの最初の出会いは、実はタックルベリーのワゴンセール。たまたま半額で売られていたのを購入したのが使用のきっかけ。
サーフフィッシングを始めた当初はワームが中心で、当時はあまりバイブレーションを多用したことが無かった。
もちろん、当時もバイブレーションはいくつか持っていたが、どのように攻めて良いのか分からず、さらに釣れる気もしなかったので、気が向いた時に使う程度で釣れることもなかった。
このパワースライト85を購入してすぐにご近所サーフで使ってはみたものの、塗装がすぐに剥げてしまったことと、バイブレーションらしからぬ振動の弱さゆえ、その後しばらくはお蔵入りしていた。
その後、朝練で明るくなってからもフラットが釣れる雰囲気ではなかったので、たまたまルアーケースに入っていたパワースライト85を取り出し、キャスト後ヤケクソ気味で速巻きしていたところ、突然ガツンとアタリ!
釣れたのはなんと、当時初めてのナイスサイズのヒラメ50センチ。
>> その後のヒラメ釣りに大きなヒントとなったヒラメ釣果
この時を境に、ヒラメ釣りの気付きを覚えたといっても過言ではないくらい、初心者のオレにとって衝撃的な出来事だった。
ヒラメ釣りはボトムを這うようにルアーを通さないと釣れないと思っていたが、別に着底もさせずにテキトーな速巻きで釣れちゃうなんて思ってもいなかった。
再現性を確認すべく、パワースライトを使って同じようなやり方で手返しよく攻めてみると、その後もヒラメは釣れ続けた。
それまではワームで底ばかり探りすぎてマゴチばかり釣れてヒラメが釣れなかったが、この時を境にヒラメの釣果が上がり、ヒラメに対して自分の攻め方を再考させられた。
そんなきっかけを与えてくれたパワースライト85の使用感を、今回は述べてみたいと思う。
パワースライト85の特長
トラブルレス
とにかくこのパワースライトの最大の特長は、トラブルレス。
メーカーHPからはそんなことを謳っていないが、このトラブルの無さは特筆すべきと言っていいくらい。
どんな投げ方しようが、横風があろうが、キャスト時にクルクル回転することはほとんど無い。
さらに着水後、ラインメンディングしなくても、ほとんどテーリングしない。
無風条件ならばキャストが安定しているバイブレーションはあるが、そんなバイブレーションでも、ちょっと横風が吹くと途端にバランスを崩すものも意外に多い。
いろんなバイブレーションを試しはしたが、どんな条件下でもトラブルレス性能を維持できる、数少ないバイブレーションがこのパワースライト85。
軽い引き抵抗
もうひとつのパワースライトの特長は、巻きの軽さ。
手元に伝わる振動が少ない分、巻きが非常に軽いので、速巻きしてもまったく疲れない。
波動もかなり細かく、「ブルブル~」というよりは「トゥルトゥル~」という感じ。
だからといって浮き上がりが早いわけでもなく、非常に使いやすい。
特にこの巻きの軽さが活きてくるのは、ハイギアリールの使用時。
通常のバイブレーションではハイギアリールで早巻きをすると非常に疲れてしまうが、このパワースライトの巻きの軽さはハイギアリールで早巻きをしても、さほどの疲労感を感じない。
キャストフィールの良さ
このパワースライト85は、ボディウエイトが22グラム。
樹脂製のバイブレーションだが、その安定した飛行姿勢ゆえ、サーフで使用するには十分な飛距離。
このくらいの重量感が、サーフのランガン使用では絶妙。
ランガンしながらキャストとリトリーブを繰り返してもも疲労感やストレスを感じず、手返し良く攻める事ができる。
さらに先ほどの説明のようにキャストフィールも良いので、リズム感のある攻めが可能。
サーフで使用するバイブレーションは重量のある鉄板系を好むアングラーも多いが、フル遠投は疲れるし、鉄板系独特の強い引き抵抗でリトリーブも疲れるので、自分はあまり好まない。
また、手前のブレイクに当たって塗装ハゲハゲ、鉛が変形することも多いので、個人的に鉄板系バイブレーションはサーフには向かないと思っている。
その点でこのパワースライト85は、力一杯投げずとも気持ちよく飛び、リトリーブ感も良いので、ストレスフリーのバイブレーションと言える。
水平姿勢をキープ
多くのバイブレーションは前傾姿勢であることが多いが、このパワースライトは水平のスイム姿勢をキープ。
水平姿勢の方がフィッシュイーターにとって違和感を感じにくいという意見もあるが、その説を立証できるほどの確信を自分は持っていない。
確信を持ってはいないが、他のバイブレーションと比べても確かにパワースライトの方がよく釣れるという実感はある。
水平姿勢が有利かどうか分からないが、少なくとも不利に働くことはないだろう。
ノーマルとハイビートの2種類が存在
パワースライト85には、2つの種類が存在する。
一つは微波動のノーマルタイプ、もう一つは波動が強めのハイビートタイプ。
ノーマルタイプの微波動では満足な感触が得られない人は、ハイビートを選ぶと良い。
個人的には微波動で巻き抵抗が少なくて疲れにくいノーマルの方が好みだが、そこはお好みで使い分けていただければ良いと思う。
どちらのタイプが釣れるかといった経験やデータを持ち合わせていないのでなんとも言えないが、これまでいろんなバイブレーションを使った中で、意外と微波動タイプの方が釣れるかな〜といった感覚は、個人的には持っている。
微振動が魚に効果があって釣れているのか?
単なる個人的な好みで使用頻度が高いから、釣れる頻度も高いのか?
どちらが正しいのかは未だ不明だが、まずは好みで使い分けることから始めると良いだろう。
パワースライト85を使った攻め方
着水したら、とにかく速巻き
ご近所サーフ(西湘サーフ)では特に時間が取れない時、ランガンにて手っ取り早くやる気のあるヒラメを狙う際に、このパワースライト85を多用している。
着水したら、4秒程度沈めてとにかく速巻き。
この4秒というのはテキトーで、着水してすぐに速巻きでも良い。
途中でストップや、底取りすらしない。
この攻め方は、沖目にいるヒラメを狙うというよりも、手前のブレイクに付いているヒラメを狙うときに効果を発揮する。
これで反応が無ければ、さらに沖目をショアスロー,MJリグで探るか、単にいないと割り切って撤収。
数回巻いて着底を繰り返す攻めもアリだが、普段のフィールドが根掛かり多発のご近所サーフなので、その攻め方はあえて避けている。
少なくともヒラメについては、底取りしなくてもヒラメの視野に入りさえすれば、必ずしも着底させる必要はない。それでも充分ヒラメは釣れる。
ちなみに、この速巻きで攻める場合、フロントフックに掛かっていることがほとんど。
その理由として、ヒラメがルアーの頭を狙ってバイトしているのではなく、単にヒラメがルアーの動きを先回りしているためと、自分なりに仮説を立てている。
ちなみに、ミノーやメタルジグによるスローリトリーブの時は、リアフックへフッキングしているのがほとんど。仮説はあながち間違っていないのかなと。
塗装の剥がれやカラーは気にしなくても大丈夫
カラーも特にこだわりなし。
塗装がハゲていようが、目玉が取れようが、黒マジックで塗りつぶそうが、このように普通に釣れる。
「カラーは釣果に関係ない」とまでは言わないが、自分の場合、現場での優先順位としてかなり低い。
塗装や目玉が多少剥がれても、気にせずガンガン速巻きしていこう。
まとめ
最近では新しいバイブレーションが注目され、パワースライトは古い部類に入ってしまい流通も少ないようだが、これは絶対に持っておくべき。
ご近所サーフでは、塗装どころか、ボディ先端がブレイクへの衝突を繰り返して変形,破損するくらい使い倒している。
これなんか、同じパワースライトとは思えないくらい。
他のブログにあるルアーインプレ記事なんかよりも、間違いなく使い倒しているからね!
サーフで鉄板バイブレーションを使うと疲れるし、先端の鉛がボコボコになる。かといって、樹脂系バイブレーションでは飛距離が出ない。
そんなバイブレーションが苦手という方こそ、ぜひパワースライト85を使っていただきたい。
端的にオレが言おうとしている良さが分かるはずですよ!