最近はいつになく悩まされている、バラシ。
最近発生している連続バラシは基本的なところで解決できるとは思っているが、バラシで悩まされている方は多いと思う。
フックポイントが甘かったとか、アワセを入れていないなどは論外だが、重量のあるルアーや大型ルアーは、頭を振られるとバラしやすい。
特にスズキは空中でエラ洗いされると、瞬間的にルアーが大きく振れるので、フックが外れやすい。
ヒラメやマゴチは、自分としてはバレやすいイメージはないのだが、真偽のほどは別として、口が堅くてフッキングしづらいとか、噛みつき型だらかフッキングが甘くなりやすいやらの理由でバレやすいと感じている人もいるようだ。
そこで今回の連続バラシを機に、バラシを減らすためのルアー側の工夫を調べてみた。
個人的には基本であるこまめなフック交換ややり取りなどでほとんどのバラシは防げると思っているが、この際だからどんなものがあるか、本当に効果があるのかなど考え、実践してみるのも面白いかもよ。
ダブルリングシステム
基本的なものでは、ダブルリングシステム。
手持ちのルアーでは、ジャクソンのアスリート17SSVがダブルリングを標準搭載。
これは単にスプリットリングを2連にして動きの自由度を確保し、フックが魚の動きに追従することで、結果バラしにくくなるという理屈。
スプリットリングのサイズを大きくすれば、さらにフックの自由度が増してもっとバラしにくくなりそうなものだが、それだと逆にフック絡みやリーダー絡みなどのトラブルが生じやすいようだ。
さらにダブルリングに対応できないルアーでは、スイムバランスが崩れやすいということもあるようだ。
いずれにせよ、ダブルリングは既存のルアーにも気軽に適用できるから、バラシが多い人は試してみるのもアリかもね。
アンチフックアウトシステム(パームス,メガバス)
2つ目は、アンチフックアウトシステム。
アンチフックアウトシステムは、フロントフックを装着するアイ部分にスイベルを内蔵することで、先程のダブルリングよりもさらにフックの動きに自由度を持たせるというもの。
フックの自由度があることで、魚が掛かってからの急激な反転や首振りにもスイベルが回転してフックが追従し、バラシを防ぐ。
エフリードシリーズやギグなどのパームスルアーの多くは、フロントフック側にこのアンチフックアウトシステムを採用。メガバスの一部のルアーにも、このアンチフックアウトシステムを採用している。
ちなみにエフリード90Sやエフリードバイブを使ったことはあるが、アンチフックアウトシステムの効果を実感したことはない。
クラッチフッキングシステム(オプセル)
バラシ軽減システムとして大幅にルアーの構造を改変したのが、クラッチフッキングシステム。
このクラッチフッキングシステムを採用しているのは、西伊豆にあるオプセル社が独自開発したボーグルアーのみ。
伊豆のヒラスズキを獲るために考えられたシステムであり、このボーグルアーのコアなファンも多い。
引用:オプセル社HP
クラッチフッキングシステムは、「ユニット」と呼ばれる貫通ワイヤーとルアーボディが別パーツとなっており、魚が掛かるとユニットがルアーボディから離脱することで、魚が暴れてもルアーの重さで針穴が大きくならず、バラシが少なくなるというもの。
そのため、ルアー本体はユニットをセッティングできるよう、完全専用設計となっている。
ちなみにこのクランチフッキングシステムを採用したボーグルアー、静岡県松崎町のふるさと納税にも採用されており、1万円以上の寄付金で入手可能。
ふるさと納税を利用できるなら、ご家族への理解も得られる・・・かもしれないね!
ツインフックシステム(スタジオコンポジット)
フック構造を見直してバラシを防ぐのが、ツインフックシステム。
ツインフックシステムは、シングルフック2本の軸を収縮チューブでつないだもの。
引用:スタジオコンポジットHP
これまでのダブルフックと違い、フックの角度に自由度を持たせ、フッキングの際に針穴が広がりにくくなることでバラシを軽減するというもの。
魚が大きく暴れた時には収縮チューブが破れることで、さらに各フックが自由に動くので、さらにばらしにくい。
特にルアー本体が重いためにバラシが多いビッグベイトの釣りに使われることが多いようだね。
ツインフックシステムは、スタジオコンポジットが特許を所有、スタジオコンポジットの他にもがまかつとリュウギが製品を販売。
本来はバーブが無くてもバラしにくい、魚に優しいフックシステムとして考案されたようだが、販売されているツインフックはいずれもバーブ付き。
まぁ、商売なので理想通りにはいかないいろんな思惑があるようだが、試してみるのも面白いかもね。
Hook Clip(T-design)
どのルアーにも使えるよう工夫したバラシ防止システムが、Hook Clip(フッククリップ)。
フッククリップは、T-designが特許出願したシステム。
じつはこのフッククリップによるシステムは、たまたまT-designのyoutube動画を見つけて知ったもの。
動画説明もなかなか考えられており、個人的に非常に好印象。
T-designなんて聞いたことがなかったが、T-design代表者のアイディアを神奈川県藤沢市にある藤沢釣具のサポートを得て製品化しているようだね。
フッククリップの他にも、オリジナルの振り出しロッドやランディングツールなどが現時点でラインナップされている。
まだ立ち上げたばかりのようだけど、今後に期待したいメーカーだね。
話はフッククリップに戻すが、動画説明にもあったように、おそらくオプセルのクラッチフッキングシステムを意識して考案したのだろうと予想するが、そこからさらに考え上げて、汎用性と低コストを実現させた発想は素晴らしい。
根掛かり対策まで考えられており、これはよく考えられた商品だね。
このフッククリップ、個人的には根掛かり対策としての方に関心がある。
すでにフッククリップを入手してあるので、いろいろ試して、実際の使用感や効果などを報告したいと思う。
まとめ
以上、ルアー側でバラシを防止するシステムを挙げてみた。
バラシ度合いが頻繁なヒラスズキの釣りでこうしたシステムを使うのもアリかもしれないが、タックルバランスや駆け引きによってもだいぶ軽減できるので、あくまでも補助的なものとして捉えた方が良いだろう。
つまり、ヒラスズキ以外の釣りでバラシが多いというのは、そのほとんどはフックポイントややり取りの工夫で解決できることが90%以上だと思っている。
残りの10%を埋めるべく、こうしたシステムを利用しても良いかもしれないが、その10%で明らかな違いが出るのかはなんとも言い難い。
やはり根本的な原因から改善し、それでも不安であるならこうしたシステムを利用してみる程度で考えた方が良いんじゃないかな。
ここで挙げた中でも自分で使っているものはあるが、有意な差は見られないし、そこまで魚を掛けたことがないというのが本当のところ。
上記のシステムは一長一短はあるが、まずは興味のあるものからあれば試してみてはいかがかな?
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