現在、自分のメインロッドであるノリーズのフラットフィッシュプログラム、’15ラフサーフ88。
購入当初はシマノの’15ワイルドコンタクト1000をサーフのメインロッド、ラフサーフをサブロッドとして自分なりに位置付けていたが、使っているうちに位置付けが逆転。
その間、ワイルドコンタクトが2度もバット付近、しかもキャスト中に折れたことで、廃棄。現在はラフサーフ一本で西湘サーフの釣りを展開している。
そんな中、今年からリリースされたのが、ラフサーフ88カスタムとシューティングサーフ96カスタム。
カスタムは、前機種の’14シューティングサーフ96,’15ラフサーフ88からのマイナーチェンジ。
ノリーズHPを見ても、具体的にどの部分を変更したのかが明記されておらず、その割にはお値段アップに重量もアップ。
ちょーっとそれだけじゃ、分かんないよ!
これだけじゃ、単に「原材料費高騰で高くしただけじゃないの?」と思ってしまうよね!
・・・そんなわけで、今回はちょうどノリーズのプロスタッフであり、MJリグでお馴染みの柏木さんから、最新のラフサーフ88カスタム,シューティングサーフ96カスタムを拝借。
そして、’15ラフサーフ88のヘビーユーザーである、この不肖ゆたりな。
どこがどう変わったのか、外観から使用感まで、自分なりに感じたところを率直に述べてみたい。
購入を検討している人の参考になれば・・・なるかな?
カスタムで変わったと思われる点(外観)
まずは見た目から。
明確に違いのあるところだけを述べてみたい。
ガイドリング
いずれのカスタムも、ガイドリングが薄くなり、ガイド内径が大きくなっていた。
写真の左が旧機種。右がカスタム。
まずこの改良による狙いは、明らかにキャスト時の糸抜けの良さと、ガイドの軽量化によるブランクスへの負荷軽減。
このガイドリング、おそらくトルザイトリング。たぶん、間違いない。
トルザイトリングは以前に使っていたシマノの’15ワイルドコンタクト1000でも経験してるけど、たまにPEラインが擦れる音「糸鳴り」がするんだよね。
特にショアスローで、ロッドを立て気味にラインを巻いていると出るときがある。
糸鳴りが少ないアーマードF+プロを使ってても、トルザイトリングはたまに鳴ることがある。
SICガイドに比べ、ラインとの接地面積が大きいのが要因と思われるが、音が響くだけに「ラインに負荷が掛かってないか?」と心配にはなる。
カスタムで採用しているガイドリング、トルザイトではなく、どうやらSic-Sらしい。
先日、本記事を見ていただいたフォロワーさんから教えていただいた。
Sic-S(S型)の存在を知らなかったので、改めて調べたところ、「Sicを薄型化したもの」とのこと。
ちなみに、従来のSicリングはSic-Jと呼ぶそうだ。
となると、トルザイトリングであった糸鳴りは、Sic-Sで解消されるか?
グリップ素材
そして、見た目で明らかに違うのが、グリップのカラー。
ただ、カラーだけでなく、素材も変わっているような。
写真の上が旧機種、下がカスタム。
実際によーく握ってみると、カスタムのグリップが若干硬くなっている。
持った感じ特に滑りにくいとかは無いんだけど、この硬さで感度なんかが多少なりともアップするのかな?
あと、カスタムでは軽量のトルザイトリングを採用したのに、全機種に比べて全重量が重くなっている。
ブランクスをいじってないとすれば、このグリップ素材が前作のものとくらべて重くなっているのかもね。
ガイド位置(シューティングサーフのみ)
ラフサーフは全てのガイド位置は変わっていないが、シューティングサーフではティップ側のガイド位置が変わった。
写真の上は旧機種のラフサーフ88、下はシューティングサーフ96カスタム。
2ndガイドがトップガイドへ近くなり、ラフサーフと同じ仕様へ。
【過去記事:ティップ側のガイドセッティングについて】
全機種ではシューティングサーフからバージョンアップがなされ、その翌年(2015年)にラフサーフがバージョンアップしたわけだが、このガイドセッティングは’15ラフサーフから採用されたもの。’14シューティングサーフは初期型のガイドセッティングのまま。
そこで今回のカスタムへのバージョンアップにより、シューティングサーフへもこのガイドセッティングを導入し、フラットフィッシュプログラム3機種でガイドセッティングが統一。
いずれにせよ、これによってティップ絡みが大幅に軽減されるので、これは歓迎すべき改善。
グリップ長(シューティングサーフのみ)
グリップ長は、シューティングサーフのみで変更
あり。
写真上は’15ラフサーフ88。下はシューティングサーフ96カスタム。
初期のシューティングサーフは、ラフサーフと同じグリップ長だったはず。
前作のは確認したわけではないが、たしかグリップ長は同じだったはず。
それを今回のカスタムでは、ラフサーフよりもグリップを若干長めにとったのは、キャストのしやすさを若干優先させたのだろう。
だからその分、グリップから先は短くなっているはず。
そこらへんのバランス変更が、実使用上どう影響するか。
前作と投げ比べ
見た目は上記の通りだが、使用ではどれだけの違いがあるのか?
まずは両機種とも、ご近所サーフで投げてみた。
こちらも、前作との違いを述べてみたい。
ラフサーフ88カスタムは微々たる差
まずは、ラフサーフ88カスタム。
ラフサーフ88カスタムは、前作と使用感はそんなに変わった感じはない。
重量が僅かにアップしたが、それでも140g台なので、持ち重り感はほとんど感じない。
若干ティップの跳ね返りが少ないかな〜といった印象だが、実際の飛距離が大きく伸びるほどは感じない。
旧作ですでに満足な仕上がりだったので、その性能が維持されていれば、まあ良いかなと。
その代わり、前作より価格が上がってしまったので、カスタムを購入する人はちょっと損した気分になるかも。
シューティングサーフ96カスタムは大幅改善
そして、シューティングサーフ96カスタム。
どちらかといえばこちらの方が、大幅な改善を実感。
使ってみた感覚としては、前作で感じた先調子ではなく、ロッド全体が大きく曲がる感じ。
初期のシューティングサーフを過去に使ったことがあるが、今回のカスタムではこれにちかいような印象。
だからキャスト時はロッド全体がしっかり曲がって、思った以上に飛んでいくのがわかる。
もちろん、フィニッシュ後のティップの跳ね返りも明らかに少ない。
しかも硬すぎないので、リリースポイントが広く、ミスキャストが少ない。
グリップが長くなったことで多少取り回しが犠牲になったものの、腰を入れてしっかりと投げ込みやすい。
実際の飛距離も、ラフサーフと比べると、だいたい10%近くアップ。
こちらも重量が140g台から150g台にアップはしたが、これくらいならまだランガンしながら軽快に扱える範囲内。
ブランクスそのものを変えたのか?
単にガイド位置とガイドリング,グリップ長を変えただけで、これだけ変わるものなのか?
それほど実感としては、劇的に変わった印象。
このシューティングサーフ96カスタムなら、「買い」でしょう!
【フラットフィッシュプログラム(カスタム)】まとめ
今回のカスタムバージョンアップで、ラフサーフとシューティングサーフの使い分けが明確になったように思える。
個人的な印象としては、シューティングサーフがカスタムでだいぶ良くなったかなと。
軽快さと手返しの良さ、万能性を重視するなら、ラフサーフ88カスタム。
より飛距離に特化、ラフサーフよりも重めのルアーを投げ込みたいのであれば、シューティングサーフ96カスタム。
この2つがあれば、サーフをはじめとしたおかっぱりの釣りは十分かなと。
実は以前にマッスルキャスト100カスタムも振らせてもらったことがあったけど・・・今回のシューティングサーフ96カスタムがあれば、コレは必要ないかな。
あくまでも個人的な意見ではあるが、今後フラットフィッシュプログラムの購入を検討している人の参考になればと。
サーフロッドって総じて重くてダルいイメージがあるが、これだけ軽くて使いやすく、折れにくいのってそう無いからね。
個人的にはさらにコレのテレスコタイプを作って欲しいんだがね。実現にはまだ程遠いかな?
とにかくこの2本。
サーフアングラーのみならずソルトルアーフィッシング全般で使えるので、持っていて損はないと思うよ!
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