今回は釣りにおける永遠のテーマ、「カラー選択は釣果に効果的か?」。
以前から何度も記事にしてやろうと考えていたテーマではあった。
しかし、カラーの有効性については人それぞれ意見が違ったり、まとめにくい内容であるため、なかなか記事にすることができなかった。
実際に、ルアーのカラー議論というのは昔からあるが、現時点でも議論の質自体はほとんど進展が無いように思える。
「このカラーは、ムッチャ効くべ!」
「ヒラメには、このカラーが鉄板ずら!」
「ナイトには、視認性の高いこのカラーが有効だっちゃ!」
「魚は紫外線を認識するから、ケイムラ塗料はマストアイテムだっぺ!」
・・・等。
「結局は何が釣れるのよ?」と思うが、「それは状況にも依る」で大抵ははぐらかされることが多い。
アングラーによっては1種類のルアーに対し、全色揃えているという猛者までもいるくらい、カラーにこだわりを持っている人もいる。
そこで今回は、ルアーのカラー選択について、この不肖ゆたりななりの意見を述べてみたい。
実験データなんて、あって無いようなもの
魚のカラー視認性実験については、昔から盛んにおこなわれている。
色を識別する「錐体細胞」が無い魚は色盲であるとか、シーバスは側線でターゲットを捉えるという実験結果も出ているようだ。
正直、その手の論文を読み込んではいないので、具体的にどんなデータがあるかなんて知らない。
それを知ったところで、爆釣を引き出せたなんて話も聞いたことがない。だからといって、既存の実験データを否定するつもりもない。
しかし、実験はあくまでも実験。ある一定条件に揃えた上でのデータであるため、そのデータですべてが結論付けられるとは言えない。
実験そのものが無駄とは言わないが、天候や潮位,潮の速さ,濁り具合,個体密度,水深,ベイトの有無,時間帯,水底状態,・・・等、自然では不確定要因が多すぎるため、その実験通りの環境となることの方が稀だと思う。
実験データも参考にはなるかもしれないが、やはりあくまでも参考程度。
主要因になることは極めて少ない。
「カラー選択」の優先順位は極めて低い
現場へ向かう際、様々な環境条件を考慮してルアーを選択する。
ルアーの泳ぎ,沈下速度,レンジ,リトリーブスピード,等を考慮したルアーチョイスをするが、自分の中で「カラー選択」の優先順位は極めて低い。
最近ではほとんど考慮しないと言ってもいいくらい、カラーについてのこだわりはない。
ソルトルアーフィッシングを始めて最初の頃は、ルアーのカラーが剥げると効果が薄くなると考え、剥げたルアーはお蔵入りし、すぐに新品のルアーを導入したものだ。
その考えが変わったのは、今となってはお気に入りのバイブレーションであるパワースライト85を使い続けてから。
>> その後のヒラメ釣りに大きなヒントとなったヒラメ釣果
パワースライト85は、実にすぐ塗装が剥げる。
剥げたパワースライトはしばらくお蔵入りしていたが、ふとしたきっかけでヒラメが釣れてからは、バイブレーションで釣るヒラメは、このパワースライトのみと言っていいくらい。
塗装が剥げてようが・・・
黒マジックで塗りたぐろうが・・・
普通に釣れる。
ショアジギングでも、剥げジグを使い続けているが、普通に釣れている。
最近では、通常のメタルジグの補充購入はほとんどしていないくらい。
大事なのは、動きとレンジ,トレースコースとタイミング
他のルアー選択要因に比べ、カラーによる変化点なんて微々たる変化でしかないと思っている。
そんな微々たる変化よりも、動きの異なるルアーを選択したり、レンジ,トレースコースを変えるといった変化点の方が効果は高いと思う。
一般的に「時合」と言われる変化点でも、劇的に魚が反応することもよくある。
タチウオワインドやタイラバ等ではカラー選択が釣果に大きく響くと言われているが、それって魚影(魚の密度)が濃い場合ならあるとは思う。
しかし、ランガン等で魚を探していく場合、同じルアーでカラー変更したところで、ほとんど効果は得られないと思う。
手持ちのルアーを駆使し、ある程度アタリルアーを絞れてきた時点で、更なる絞り込みをおこなう上でのカラー選択は確かにアリだと思う。
しかし、そうでなければ、動きや性質がまったく異なるルアーを投入するなどの大きな変化点を与えたほうのが効果が高いと思う。
釣具メーカーの策略と個人的な思い込みがほとんど?
あともう一つ。これがほぼすべてと言ってもいいくらい。
ルアーのカラーラインナップは、「魚を釣る」というよりも「消費者を釣る」事の方が大きいのだろうね。
店頭には色鮮やかなルアーのカラーラインナップで、アングラーの購買意欲を掻き立てる。
さらに最近では、店舗独自のオリカラや、地域限定カラーのものまである。特に有名アングラー考案のカラーなんかは、その有名アングラーのファンが好んで購入するだろう。
要は、「人間ウケ」することが、メーカーや店舗にとって重要なわけだ。
それで魚が釣れれば言うことなしだが、売る側からすればそんなのは二の次なんだろうね。
個々のアングラーの好みや思い込みもあるだろう。
経験上相性が良いカラーもあるだろうから、アングラーの精神的にも、自信のあるカラーならば集中力も維持できる効果もあるだろう。
つまり、アングラー側のメンタル面に依るところが大きいだろうね。
まとめ
以上、あくまでも不肖ゆたりなの私的意見であるが、だからといってカラー効果を謳っているアングラーを完全否定するわけではない。
つまり、「カラーよりももっと考えるべきことは沢山あるんじゃないの?」ってこと。
とは言っても、この不肖ゆたりな、所有しているパワーシャッドは常に2色は用意している。
理由は単純、「1色で攻めていると、オレが飽きるから」。ただそれだけ。
まぁ、あとは大雑把には濃淡で区別をつけている程度かな。
現時点ではこんなことを考えているが、経験が増えるにつれ、また違った考え方を持つかもしれない。あくまでも現時点での意見であるので、あしからず。
カラーについて、独自の意見がある方。ぜひともコメントにて教えていただきたい。
いろんな考えを聞けることで、また新たな釣りへのヒントが生まれるかもしれないよ!
コメント
私もブログでルアーのカラーに関して書いたことがあります。
魚は色を識別できるが釣果に直結しないと言うのが私の考えです。
どちらかと言えば、カラーローテーション否定派です。
同じ場所で同じカラーのルアーを使っても人によって釣果に差が出ます。海ですと釣れる魚種に差が出る事があります。すなわちルアーを引くレンジ・スピード・アクションの方が重要と考えています。
ちなみに私がルアーのカラーを選ぶ基準は、自分が見やすいか自分が小魚・甲殻類に見えるです。最近は、キラキラ光るシルバー系が気に入っています。
私のルアーボックスは、ほぼ同じカラーで地味ですよ。
ブースカさん、コメントありがとうございます!
アングラー側の視認性が高いヤツを選ぶというのは、私もアリだと思います。特に、ナイトでは。フラッシングも効くでしょうね。
私は、カラーに関しては否定まではいきませんが、どーでもいい派ですね。それでも敢えて言うならば、シルエットの濃淡くらいかな?
こんばんわー
jyabihoです。
カラーに関してはわからないですね〜
学者さんの実験では色はある程度認識できているはずと思いますが、
じゃあ実際カラーで魚の食欲が刺激されているのかと考えると違うような気がしますし
全く影響がないわけじゃないでしょうが見えなければ食いつかないでしょうし
波動がどうとかそれもまたよくわからないし
魚に聞けませんしね。
あとは釣れたら、このカラーいいですよって
アホかと思いますよね
メーカーの宣伝はこの方式ですけどね
じゃあ別の色違いじゃあ釣れなかったのって絶対証明できませんしね〜
結局のところカラーはわかりません。
jyabihoさん、コメントありがとうございます!
確かに、結局は分からないのをいいことに、メーカー側は言いたい放題ですよね。実際にテストしていないカラーをラインナップに入れるなんて、もってのほか。「釣れた実績もないのに、どうして効くなんて言えるんだよ!」って言いたくなりますね。
波動もね~、結局はどうなんでしょ?
その辺に関しても、また記事にしたいと思います!
カラーの話…
自分の場合、基本的にカラーローテーションするのは、管釣りだけです。
実際に特定のカラーに魚が執着する場面があったから…
それ以外だとイカ位ですかね…
ただイカもメインカラーは、オレンジとピンクだけで下地が金やら虹やらを選びますが、あまり関係無いと思いますよ。
某リアル系エギ(ルアーみたいな見た目)もたまに投げるけど釣れた事もないし…
ただサビキなんかだと、その時のアタリカラーが有るから全否定出来ないんですよね。
まあメーカーのカラーバリエーションは、
所有欲を煽るモノか、某ファストファッションや某クルマみたいに多数の色を提供すればするほど、定番色が多く売れる消費者の心理ニーズに働きかけたものかもしれません。
今やルアーも出せば売れる時代じゃないし、他社に真似できないモノが出せるってメーカーも無いのでは?
それこそコンセプトや機能で大差が無いならカラーバリエーションで…
結局、魚の興味より釣り人の興味引いてなんぼ(笑)
小田原のPちゃんさん、ご丁寧なご意見ありがとうございます!
Pちゃんさんの仰っているように、管釣りではカラーが効いていると感じているというご意見は多いですね。
じゃぁなんで、管釣りではそういうシチュエーションが多いのか?マス類特有?人工飼育された魚だけ?魚の密度?いろいろ考えたくなりますね。
サビキでもアタリカラーがあるとなると、私は魚の密度が最も関係していると思うんですよね。理屈はなーんとなしに分かる気がするのですが、まだ明確に述べることはできません。
メーカー側は、売れてなんぼ。売れさえすれば、有名アングラーを使ったり、理屈をこねて釣れる説明をしたりするわけですね。それで売れるからそうするわけであって。
いずれにせよ、自分なりに考え、試行錯誤を楽しめるアングラーになりたいですね!