いやぁ、久々に出ましたね!
何が出たって・・・久々にキワモノ感満載のルアー。
それがこの、ブリーデンの13VIB/キャシーマージー。
20gと40gの2つのウェイトラインナップとなっているが、今回はサーフでも使いやすそうな20gを入手。
このキャシーマージー、奇抜なブレードセッティングばかりに目が行きがちだが、いろいろな角度から見ると、実は細かい部分での配慮がなされていることがわかる。
単なるメタルバイブだけなら興味も示さなかっただろうし、ブレードが付いただけでも買う気にはならなかったろう。
ぼくがサーフでメタルバイブを使わなくなった理由
そもそも、サーフでメタルバイブを使わなくなった理由は、主に3つ。
・形状破損が著しい
・巻きが重い
・フックが小さい
ご近所サーフで釣りを始めて最初のころ、評判の高かったコアマンのアイアンプレート(IP)を使用。
ここでメタルバイブの不満点を3つ挙げたが、この中でも特に酷かったのが形状破損。
玉砂利サーフで使用すると、もう先端の鉛部分がボッコボコ。変形するくらいにボッコボコ。
今のIPは改良されているのか知らないが、当時はプレートがまさに鉄板だったので、プレート部分の錆もひどかった。
この後はアピアのビットブイも使ってみたが、やはり先端の鉛部分はボッコボコ。
巻きの重さも自分には合わず、ご近所サーフではこれ以降メタルバイブを使用しなくなった。
そして今回。ご近所サーフメインで試すべく、新たなメタルバイブを入手。
メタルバイブというより、このアラバマチックというか、「ジュディオングのような」というか、見境ないくらいのブレードセッティングが、キワモノ感満載。
自分にとってのレギュラールアーにはなり得ないと思っているが、このキワモノ感がたまらない。
こんだけブレードがあると飛距離が落ちそうだが、メタルバイブだからまぁ大丈夫かなと。
キャシーマージーの魅力
ルアーサイズを小さくせず、「マイクロベイトの群れ」を演出
そんなキワモノチックなキャシーマージー。
メーカー側が目指したものは、「マイクロベイトの群れ」の演出。
マイクロベイト対策というと、これまではルアーサイズを小さくすることしか考えていなかったが、このキャシーマージーではトレブルフックの全ゲイプに極小ブレードを装着することで、逆に「マイクロベイトの群れ」を演出するというもの。
同じようにベイトの群れを演出するのが、アラバマリグ。
ちなみに、ダイワは過去にタチウオ専用のアラバマリグ「タチバマ」をリリース。
ブラックバスのようにボートからの至近距離でチョイ投げするならアラバマリグもアリかもしれないが、さすがに飛距離重視のソルトルアーフィッシングではこんなアンブレラ構造は非現実的かなと。
キャシーマージーに話を戻すが、トレブルフックにこんだけブレードを付けて一見むちゃくちゃなようだが、実用的なボディバランスとしてはアリなのかなと。
実用的にも使いやすく、本当にマイクロベイトの群れを演出でき、明確な反応が示せるなら、試す価値はあるだろうと。
キャシーマージーの外観
まずはキャシーマージーの外観から見ていこう。
フックゲイプにブレード装着
キャシーマージーの最大の特徴である、「カシマシステム」と言われるこのブレード群。
トレブルフックのすべてのゲイプに、極小ブレードを装備。
ブレードスイベル先端にシリコンチューブを通し、そこへフックを通して固定。
ちょっとやそっと泳がせたりバイトしたくらいじゃ取れないし、ちょっと面倒ではあるがフック交換も比較的簡単にできる。
しかし・・・これだけフックにブレードを付けちゃぁ、フッキングへの影響がありそうにも思うのだが。どうなんでしょ?
特徴的な複数ラインアイ
フックへのブレードに注目しがちのキャシーマージーだが、もう一つ注目すべきなのが、独自のラインアイ設定。
ボディ前方に大きいのが1つと、ブレード部分に連続した3つの穴。
前方の「エスケープアイ」で、速巻き対応
まずはボディ前方のラインアイ。
「エスケープアイ」というものらしいが、巻き抵抗が軽く、速巻きするのに最適。
鉄板バイブらしくないおとなしい泳ぎになるのが、このエスケープアイと覚えておけば良いだろう。
おそらく、この位置のラインアイだとバイブレーションのブルブル感はなく、リトリーブでボディがひっくり返らない程度にとどめているのだろう。
飛行姿勢の良さで飛距離を出しつつ、水平姿勢による巻きの軽さで手返し良くアピール。
自分がサーフで使うなら、このエスケープアイがメインになると思う。
後方「パニックアイ」で、バイブレーション対応
そして、ブレード部分の3つのラインアイ。
こちらは「パニックアイ」というらしいが、激しい動きにするのに最適。
後方になるほど立ち気味の姿勢となり、アクションもより大きくなる。
もっとも鉄板バイブらしい動きならこのパニックアイになるが、キャスト時のボディバランスの乱れやエビになるトラブルをどこまで抑えることができるのか?
いずれにせよ、パニックアイは個人的にはあまり使わないかな〜と。
ボディ先端にバンパー装備
そして、特徴的なブレード,ラインアイにひっそりと隠れて存在するのが、この先端部分のバンパー。
ボトム感度を向上させる効果もあるだろうが、ボディの変形を防ぐ効果の方があるかな。
個人的な希望ではあるが、ボトムコンタクトで変形しやすいメタルバイブには、このボトムバンパーは必ずつけて欲しいよね。
ボトムコンタクトを頻繁にしないにしても、足元まで引くとブレイクにぶつかることも多いので、ボトムバンバーがあるに越したことはない。
目立たないものの、こういった機能をしっかり入れているのには好感が持てるよね。
キャシーマージーに期待する釣り
オオモンハタやヒラメへ
まずは多数ブレードによるモーレツアピールで、オオモンハタやヒラメのバイトを誘う効果を確認したい。
特にオオモンハタ。
近年は西湘サーフでも釣れ出しており、マゴチ狙いのボトム付近で釣れることが多いが、キャシーマージーを巻きの釣りでオオモンハタに効果があるかを試してみたい。
シラス食いのソーダガツオへ
群れを演出するというコンセプトで設計されているので、メタルジグではもっとも反応させにくいシラス食いのソーダガツオにこそ試してみたい。
もしこの効果がソーダガツオで立証できれば、これほどの説得力はないよね。
弓角ばかりに釣れてメタルジグにバイトすらないときこそ、このキャシーマージーで試してみたいよね。
ワカサギの群れを追うトラウトへ
今年に入って始めた、芦ノ湖でのショアからの釣り。
ショアスローをはじめとしたメタル系ルアーでもうもう5,6回ほどチャレンジしているが、いまだに結果が出ないまま。
狙う時期が悪いのか、時間帯が悪いのか、場所が悪いのか、いまだ釣れない原因は定かではないが、そんな中このキャシーマージーを投入してみたい。
ワカサギの群れを演出できれば、トラウトにもアピールができるはず。
キャシーマージーをご近所サーフで使ってみた
さっそく空いている時間帯、ご近所サーフでキャシーマージーを投げてみた。
設定されているラインアイごとに試したが、先に結論から述べると、トータルの使用感は非常に良いということ。
ラインアイごとに特徴はあるものの、意外なほど鉄板バイブ特有のトラブルはなく、飛距離はどのアイもほぼ変わらない。
個人的には、最前方のエスケープアイとパニックアイの前方の2つの使用頻度が高くなるかな〜と。
今回はほぼ無風下でテストをしたので、横風がある時や強風下になると使い勝手で多少の違いが出るかもしれないが、現時点ではご近所サーフで使用するには合格かなと。
以下、各アイの使用感を述べていく。
エスケープアイ
まずは、ボディ最前方にあるラインアイ「エスケープアイ」への接続から。
キャストでは腹部を前面に、回転しながら飛んでいく。
ただこの回転も、キャストにブレーキをかけるような高速回転ではなく、飛距離に影響が少ない程度なので、そんなにストレスを感じることはないかな。
着水後のリトリーブ。引き抵抗は少なく、バイブレーション特有のブルブル感はない。というより、バイブレーションとしてのアクションはなく、単にブレードのアピールのみ。
パニックアイ
次はその後方にある3つの「パニックアイ」。これらを試してみる。
まずは前方のアイ。
キャストでは先ほどのエスケープアイと比べ、回転は少ない。
着底後のリトリーブでは、わずかにバイブレーション感があるくらい。速巻きでもさほど引き抵抗を感じず、サクサク引ける。
このアイは、愛用しているパワースライト85の使用感にかなり近いかな。使い勝手としては、このアイが一番しっくりくる。
次に、真中のアイ。
このアイに接続してぶら下げてみると、前後のウェイトバランスがつり合った状態となる。
キャスト姿勢はこれまでのアイよりも安定しており、回転せずにビシッとI字姿勢で飛んでいく。
しかし、この真中のアイから一気に引き抵抗が強くなる。
最後は、後方のアイ。
キャスト姿勢は真中のアイとほぼ同じ。回転せずにI字姿勢で飛んでいく。
引き抵抗は後方アイがもっとも強く、鉄板系らしいブルブル感。
これは水深のあるところや足場の高いところで、ボトムからのリフト&フォールには良いかなと。個人的にはあまり使わないだろうけどね。
まとめ
最近はあまり釣りに行けてないというか、釣りに行く気すら起きない状況が続いているが、このキャシーマージーの出現で一つ楽しみが出てきた感じかな。
使ってみると、なかなかの使用感。
サーフで使用するルアーは現在所有しているものでほぼ充分。メーカーからの新作ルアーに手詰まり感を感じていたところで出現したのが、このキャシーマージー。
キャシーマージーの出現で、ご近所サーフでの新たな武器が増えたといった感じかな。
キャシーマージーでもう一つ、個人的に興味があるのが、今後どれだけこのブレードシステムをパクるルアーが出てくるのか?
このカシマシステムは意匠登録されているようだが、この効果が広く認知されたら、どっかのメーカーがなんかしらのマネをしようとするはず。
そんな釣具メーカーの動きも静観したい。
ソルトルアーも頭打ちとなっている昨今、このキャシーマージーが一つの起爆剤となるのか?
まずはサーフに、湖に、試してみたいと思います!
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